関東鉄道 9391MT

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関東鉄道 9391MT/三菱KK-MJ26HF改+三菱ふそうバス製造(Aero Nostep Midi).

京成バス中古車で、京成時代の社番は3367です。
2002年に投入され、松戸営業所に配置された車で
中型車らしく流山線・日大線等で使われていました。

2000年、三菱はノンステップ仕様の中型車として、
Aero Nostep Midiを開発し、販売開始しました。
中型車幅、かつ、中型車と同じエンジンを使いつつ
チェーン式アングルドライブを採用することによって、
リアオーバーハングを短縮することに成功した
Aero Midi MJシリーズをベースとして開発された
Aero Nostep Midiは7m級と9m級をラインナップ、
型式はいずれもKK-MJ26HF改となっています。

Aero Midi MJシリーズは、そのコンセプト故に、
それまでは7m級が主体となっていましたが、
うち9m級は、全長は一般的な中型車に抑えつつ
MJシリーズのリアオーバーハングの短さを活かし
ホイールベースを5.26mと極めて長くとってあり、
低床部を広くとっているのが特徴となっています。
その独特なプロポーションゆえにファンの間では、
「ダックスフント」という愛称で親しまれています。

斯様に意欲的な設計のAero Nostep Midiですが、
駆動系が特殊であるため整備性に難があることや
ホイールベースが長く取り回しに難があることから、
結局はあまり普及せずに販売を終えています。
なおAero Nostep Midi登場以前にも同様の発想の
警察の人員輸送車向けモデルもありました。

さて、京成は2002年、Aero Nostep Midiの9m級を
3363・3367の2両、松戸営業所へ投入していますが、
2013年には3363が千葉内陸バスに移籍しており、
1186の社番が割り振られて新天地で活躍を開始、
残る3367も2014年の廃車後に関鉄へ移籍を果たし
2015年、9391MTとして水戸営業所へ配置されました。
Aero Nostep Midiの9m級の投入は関鉄としては、
1816MK1817MK以来であり、注目されるところです。

塗装は低床色で側面窓周囲の黒色塗装も施されて
1816IT・1817HSと似た雰囲気に仕上がっていますが、
こちらは側面窓が一般的なクリアガラスであること、
中扉の窓に赤字で注意書きが入れられていること、
屋根上前方に丸型の通風機が載せられていること、
また、インターホンが中扉寄りに設置されていることが
1816IT・1817HSとの外観上の違いとして挙げられます。

車内は内張りは白灰色一色のものとなっている他
床は、通路部が滑り止め付きの濃緑色の床材張り、
他が平滑な濃緑色の床材張りという組み合わせで、
2002年式以降の京成の標準的仕様とされています。
また車内の握り棒は乗降口付近は黄色の緩衝剤巻き、
他は黒色の緩衝材巻きとなっているのも同様です。

座席配置は乗降口側前半が前向き1人掛3列、
乗降口側後半が前向き2人掛2列となっており、
非常口側が前向き1人掛6列と前向き2人掛2列で
座席表皮は京成時代に桃色の柄物のものから、
2006年式以降で採用の「標準仕様ノンステップバス
認定制度における2005年以降標準仕様への改正」に
対応した薄青色の柄物へ張り替えられています。

水戸営業所に配置された中古車としては初めての
ノンステップ車であり今後の活躍に期待ですね。

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【諸元】
登録番号:水戸200か1520
年式:2002
型式:KK-MJ26HF改
機関:6M61-3(8201cc 225ps/2900rpm)
ホイールベース:5.26m

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関東鉄道 9391MT への2件のフィードバック

  1. Tak.K. のコメント:

    かつての矢切高校線を中心に活躍していた車両ですね。
    かなり後ろに寄った中引戸が印象的です。

  2. 大曽根線 のコメント:

    >>Tak.K.様
    いつもコメントありがとうございます。
    そうですね。矢切高校線で活躍していた車です。
    ダックスフントのあだ名通りの不思議なプロポーションですね。

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