関鉄グリーンバス G075/三菱KK-MJ26HF改+三菱バス製造(Aero Nostep Midi)
関東バス中古車で関東時代の社番はE806です。
2002年に五日市街道営業所に配置された車で、
2008年に分離子会社であるケイビーバスに移籍
丸山営業所へ転入しK806に改番されています。
2009年には同社の関東本体への統合に伴って
再び関東本体の所属となりD806に改番されて、
そのまま2016年に廃車となるまで活躍しました。
廃車後は、関鉄グリーンバスへと移籍を果たし
2016年に鉾田営業所へG075として配置されて、
もっぱら2016年5月21日に試験運行を開始した
行方市・潮来市・鹿嶋市広域連携路線バスの
鹿島大野駅~潮来駅線で運用されています。
鹿行地区では路線バスの相次ぐ廃止に伴って、
デマンドタクシーやタクシー代の補助制度により
交通弱者の移動手段の確保に努めてきましたが
地域住民だけでなく、観光客の移動も考慮して、
1日82往復と我が国でも屈指の運行頻度を誇る、
高速バス「かしま号」のパーク&ライド拠点である
水郷潮来バスターミナルをハブターミナル化して
そこから各方面へ路線バスを運行することにより
公共交通ネットワークを形成する計画が立てられ
その皮切りとして開業したのがこの路線です。
外観は先行のAero Nostep Midiの9m級である
1816MK・1817MKおよび9391MTと同じように
独特のプロポーションが強く目を惹くところです。
また側面行先表示機が前扉直後にあることが、
1816MK・1817MK・9391MTとの大きな違いです。
塗装は低床塗装とされ側面窓周囲の黒色塗装も
しっかりと入れられており引き締まった印象です。
車内は概ね関東時代のままで運用に就いており、
上半分象牙色・下半分濃褐色の内張りのまま、
床も濃灰色石目調の平滑な床材張りのままです。
低床部は広くとられていますが中扉より後部には
まるで雛壇のような大きな段差が存在しており、
設計上の苦心が感じられる車内となっています。
座席配置は左側前半が前向き1人掛4列とされ、
このうち1列目は前輪タイヤハウス上にあるため
非常に高い位置に設置されているのが目立つ他
2~4列目も燃料タンク上に設置されているため、
通路部より一段高い位置であるのも目立ちます。
また後半は前向き2人掛2列が確保されています。
右側は前向き1人掛5列と前向き2人掛2列とされ、
このうち3~6列目は、折畳座席とされています。
関東バスからの中古車は関鉄初であることから、
早くも趣味者から注目を集めている同車ですが
この同車が活躍する鹿島大野駅~潮来駅線は
変化に富んだ風光明媚な車窓が魅力ですので、
ぜひ足を延ばして乗車されることをお勧めします。
【諸元】
水戸200か1680
年式:2002
型式:KK-MJ26HF改
機関:6M61-3(8201cc 225ps/2900rpm)
ホイールベース:5.26m