関東鉄道 1822TC

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関東鉄道 1822TC/いすゞKL-LV280L1改+いすゞバス製造(ERGA)

関鉄に久々に大型車が投入された2001年式のうち、
1809TR1810TRはホイールベース5.3mの標準尺ですが、
1821TC・1822TC・1823YT1824MTは4.8mの短尺で、
従来の大型車の標準仕様を踏襲した形となりました。

ノンステップ車であることから、曲線を多用した塗装をはじめ、
往年の関鉄の仕様とは大きく変わった部分が目立ちますが、
行先表示器が方向幕のままでサイズもそのままであること、
前面の「中のり」がステッカーではなくサボとなっていること、
ホイールが現在一般的な銀色ではなく車体色であること等、
微視的に見れば、往年の関鉄の標準仕様を諸々残しており、
実は、年式の割に随所に渋さを感じる車です。
2002年式以降では、こうした細部に残った在来仕様も
段々と失われていっているので、希少性も高いです。

とはいえ車内は従来の関鉄の標準仕様とは一線を画しており、
上半分白色・下半分褐色の内張りこそ従来どおりですが、
床はようやく木床から脱して、石目調の床材張りとなり、
座席配置も後半の三方シートが消えて都市型配置となるなど、
従来の年式の割に古臭い仕様から一挙に近代化が図られました。
特に座席表皮が伝統の緑色一色から、柄物へとなったのは、
車内の雰囲気の変化に大きく影響したと言えます。
運賃箱も旧弊の小田原RX-BLHから漸くRX-NZへと移行し、
交通バリアフリー法の関係で停留所名表示機もつきました。
このような内装は1809TR以降、1931MT登場までの間、
関鉄の新たな標準仕様として引き継がれていきます。

さて、1821TCが正面の「ノンステップ」のロゴを除いて、
登場時の姿を細部に至るまで残しているのに対し、
この1822TCはサイドフラッシャーが変更されていて、
土浦の花形、9222TC9299TCには及ばないものの、
注目を浴びていましたが、現在は原形に復しています。

現在は9247TKを筆頭にV8エンジン搭載車が増えていますが
投入当時、関鉄ではV8エンジン搭載車は少数派であり、
サウンドにも強い魅力を感じたものでした。
気が付けば車令10年を迎えつつありますが、
1821TCと共に末長い活躍を期待したいと思います。

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関東鉄道 1822TC への2件のフィードバック

  1. 9060MT のコメント:

    こんばんわ いよいよこの車輌も10年目ですか! 特徴なのは左折アラームが装着されている所ですかね!
    広告枠も施されておりホイールも車体色ですっきりした感じになっていますね! いすゞ車も最近では中古でKC-LVが加わりエンジン音も機関8PE1の車輌が増えてきましたね!

  2. 大曽根線 のコメント:

    >>9060MT様
    いつもコメントありがとうございます。
    そういえば、左折アラームも装着していましたね。
    京成中古車の廃車発生品を取り付けたものと思いますが、
    土浦では9158TC・1933TCなどでも見られますね。
    V8エンジン搭載車はこれからも増えるでしょうね。

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