関東鉄道 1823YT


関東鉄道 1823YT/三菱KL-MP37JK+三菱自動車バス製造(NewAeroStar)

関鉄のノンステップ車は2001年より投入され、
第一陣は1809TR1810TRの2両が
第二陣は1821TC・1822TC・1823YT1824MTの4両が
取手・土浦・つくば中央・水戸にそれぞれ投入されました。

茨城県初のノンステップ車として華々しく導入された、
1809TR・1810TRがいずれも、関鉄標準とは異なる、
標準尺(ホイールベース5.3m級)なのに対し、
1821TC・1822TC・1823YT・1824MTは関鉄標準の
短尺(ホイールベース4.8m級)となっています。

ノンステップバスということが目立ちますが、
特に、この第二陣はノンステップであることを除けば
短尺に標準サイズの側面幕の組み合わせや、
前面の「中のり」がステッカーではないこと、
ホイールが銀色ではなく車体色であることは、
1502TC、1503TCからそのままというのが渋いです。

前面のノンステップの文字が白字の小さなものでしたが、
後に増備車と同じ現状のものに改められています。
また、KL-MPとKK-MK(10.5m)だけで見られる
後部の赤色のマーカーランプも特徴です。

以降、中型車の比率が高いつくば中央営業所で
花形として活躍してきた1823YTですが、
2008年12月に水海道営業所に移籍しました。
つくば中央から水海道への移籍は、
1657YT・1658YT・1861YTに続くものです。

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関東鉄道 1823MK/三菱KL-MP35JK+三菱ふそうバス製造(NewAeroStar)

移籍に際して、大きく手が加えられたのは行先表示器で、
方向幕からLED行先表示器へと改められています。
併せて側面の行先表示器が大型のものとなりました。
関鉄では営業所間の移籍は少なくありませんが、
このように移籍に際してLED行先表示器へと
交換されることは極めて異例と言えます。

そもそも関鉄にあっては、
既存の車のLED行先表示器への取り換えは、
他は1812MK・1813YT1816MK・1817MK・
1871YT・1872YTぐらいしか事例がなく、
しかもこのいずれもがコミバスの再編など、
何らかの用途変更に伴って行われたもので
そのことからもこの異例さがわかります。

その理由として考えられるのは、
水海道営業所ではつくばエクスプレス開業による
路線改編が盛んに行われているために、
方向幕ではその対応に手間が掛かることや、
1823YTは側面方向幕が標準サイズだったため、
廃車からの転用が困難だったこと等が
考えられますがいずれも憶測の領域を出ません。

なお、側面行先表示器は1812MK・1813YTのような
LEDの筐体をそのまま側面窓内側に固定する方法ではなく、
取付枠を用意してその中に収める方法で設置されていて
あまり改造らしい雰囲気はありません。
また、側面行先表示器周囲のガラスの処理も、
ちゃんとサイズの変更に併せられていて、
思いのほか手が掛かっている印象です。

その後、ホイールも銀色に改められてしまい、
初期車らしい装備は前面の「中のり」サボが残る程度ですが、
新天地での末長い活躍を期待したいものです。
しかし、こうして見比べると、New Aero Starは、どうも
Aero Star Mの後継というよりAero Star Kの後継という印象だな、
と個人的には感じるのですが如何でしょうか。

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【諸元】
登録番号:土浦200か・300
年式:2002
型式:KL-MP37JK
機関:6M70(12882cc 250PS/2200rpm)
ホイールベース:4.8m

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関東鉄道 1823YT への8件のフィードバック

  1. 9178 のコメント:

    2001年に、学校でバリアフリーに関するレポートの課題が出て、谷田部車庫でこのバスを見せていただいたのを思い出します。懐かしい。
    水海道に移ったのは、つくばのバスファンとしては残念な気もします。

    ノンステップつながりで、関鉄の中型ノンステップ車の後ろの段上げ部の窓に目隠し?シールが貼ってありませんよね。シールを貼るのが基本だと思っていましたが、「バス新型車両コレクション」を見ると、京成タウンバス、川越観光自動車、国際十王交通などの車両には貼ってありません。京成バスでは大型車にも貼ってありません。コストダウンのためでしょうか。バスは奥が深い…

  2. 大曽根線 のコメント:

    >>9178様
    いつもコメントありがとうございます。

    YTからMKに移籍した車と言えば、
    他につくばシャトル用の1659YT、1660YTがありますね。
    目隠しのフィルムですが、
    この写真だと確認しずらいですが、
    この車も含めて関鉄のノンステの大型車は、
    全てフィルムが貼ってあります。
    ただしノンステでも中型車は、
    床の高さの関係から貼っていない車もあります。
    またワンステの場合も同様に貼っていません。

    「バス新型車両コレクション」は私も買いました。
    タウンバスは、PDG-LV234N1ノンステは貼ってありますね。
    川観の掲載車はワンステのみ、
    国際十王の掲載車はワンステと中型ノンステのみなので、
    掲載車は貼ってないものと思います。

    ただし、ご指摘のとおり、京成バスの
    PKG-LV234L1・N1ノンステも貼っていないですね。
    またこれとは逆に、神奈中の
    PDG-LR234J2ノンステは貼ってあります。
    また同車種でも事業者により
    フィルムの位置や形状が違う場合もあるようです。
    ここら辺は事業者の好みもあるのでしょうかね。

  3. ひつじ のコメント:

    こんばんは。
    YT時代と異なり、転属後かなり印象が変わりましたね。
    フォグのレンズがクリアなのも格好いいです。
    最近、こうしたカスタマイズがデフォルトに戻されてしまったのが個人的には寂しい感じです。

  4. 9060MT のコメント:

    管理人様こんばんわ
    なんといってもこの車輌の車番が「土浦200か300」というのも目立っていて個人的に好きです。方向幕がLEDになる前は幕式で1824MT、9158TC同様、全面、側面方向幕のカバーが緑色っていうのも特徴的です。リアの車輌番号も01年式は広告枠の右側で02年式「1842YT、1843MT」が広告枠の左下に記してあるのも特徴です
    また、三菱車ならでは、バリアフリー対策として前扉と中扉の開口幅が1005?ということで車椅子での乗り降りが充分な余裕があるのも魅力ですね!
    自分が初めてノンステに乗車したのが僚車の1824MTで車内が明るくてエンジン音(機関6M70)も静かで信号待ちの時にアイドリングストップしたときは驚きました! また、車内に「禁煙」プレートがありますが三菱車ならでは禁煙の文字が昔から使われているもので古臭く感じます。個人的には富士ボディの「禁煙」マークのほうが文字自体にまとまりがあり新しさを感じます!
    また本日、つくばマラソンということで筑波大学近辺でたくさんのバスを見ることができ、僚車の1842YT も「つくばマラソン」の幕を出して走っていました!

  5. 大曽根線 のコメント:

    >>ひつじ様
    いつもコメントありがとうございます。
    最近はウィンカーレンズの標準化などが各営業所で、
    進められているようで、少々退屈になりましたね。
    他に9299TCも銀鉄ちんに戻されたようで残念です。
    しかし、本日確認したところ1823MKは
    新たにナンバーステーの取り付けが実施されたようで、
    よりスタイリッシュになり嬉しい限りです。

  6. 大曽根線 のコメント:

    >>9060MT様
    いつもコメントありがとうございます。
    1821TCの298は語呂合わせのキリ番ですが、
    1823MKの300は正統派のキリ番ですね。
    禁煙プレートやリアの社番の表記の差異には
    気付きませんでした!ご教授ありがとうございます。
    今度、確認してみたいと思います。

    三菱エアロスター・ノーステップは、
    マニュアルトランスミッション車にも関わらず
    中扉以降の座席でも足元や頭上に余裕があり、
    三菱らしい完成度の高さを感じさせますね。

    本日のつくばマラソンは、私も観戦がてら
    バスを軽く撮影していましたが、
    1823MKも来ており里帰りといった雰囲気だった他、
    1824MTも来ており1823MKと並ぶ場面もありました。

    私が見た範囲ではこのほかにも、
    9331MK、9313MK、9326RG、9314YT、9301YT、
    9300YT、9312RG、9302MK、9293MK、9229YT、
    9283RG、9275ED、9274RG、9246MK、9270TR、
    9258TR、9296MT、1913MT、1989MK、1810TR、
    1869MT、9155YT、1688RGなども来ていました。

  7. 9060MT のコメント:

    情報ありがとうございますついに1823MKもナンバーステーを取り付けた様ですね!9222TC「666」を思いだします やっぱりキリ番ということで目立ちたかったんでしょうね! また、様々な雑誌にも1823が取り上げられているようでグッドプレス2003年12月号の路線バス特集で関東地方バス事業者一覧のところに関鉄はYT時代の1823の写真が載っておりまた、茨城の旅行雑誌にもつくばサイエンスツアーの記事があって1823の写真が写ってました!
    やはり1823は人気者ですね また、昨日のつくばマラソンで各地の営業所から応援に来ましたけれどとなりの土浦営業所(TC)から来なかったのは不思議な感じがしました! 昨日のつくばセンター周辺は紅葉狩りの筑波山直行も含めてバスのオンパレードですね!

  8. 大曽根線 のコメント:

    >>9060MT様
    引き続きコメントありがとうございます。
    関鉄のホームページでもバスのイラストは
    三菱エアロスター風のものとなっていますが、
    関鉄の花形はいつの時代もやはり三菱車ということでしょうかね。
    三菱といえば高速車は三菱車の割合が高いこともあって、
    エアロバスの高速車が東京駅に集結する姿は統制がとれていて、
    都内の大手事業者を凌ぐパワフルさを感じますね。
    また、取手に投入されたワンステ・標準尺車も
    都内の大手事業者のような雰囲気で見栄えがしますね。

    TCの車はもっぱら大会役員用に使用されていて、
    参加者用のシャトルバスとはまた違う動きをしていたようでした。

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