関東鉄道 1770TC


関東鉄道 1770TC/日ディKC-RM211GSN+富士重工業(8E)

土浦営業所の1770TC及び1771TCは、関鉄に在籍する
自社発注車のツーステップ車としては極めて珍しく、
LED行先表示機を搭載しており、かなり目立ちます。

1770TCの場合、これは改造による後天的なものではなく、
LED行先表示機を試験的に導入しようとしたもので、
1998年の新製時からLED行先表示機を取り付けています。
ちなみに同時期に投入された1771TCは、同様の理由で
新製時から液晶行先表示機を取り付けていましたが、
見づらかったためか後にLED行先表示機に改造されました。

この時期、関鉄では標準サイズの側面行先表示機を
標準的に採用していましたが、この試験の関係で、
この2両は、大型サイズの側面行先表示機とされており、
往年の関鉄らしからぬ雰囲気を醸し出しています。
行先表示機下部の窓は開閉可能とされており、
引き違い式の窓とされています。

その表示は、当初、上段に経由地を示す独特なもので
文字のレイアウトも、上段の字が大きめでしたが、
後にごく一般的な表示に改められています。

それ以外は、同時期の関鉄の一般的仕様とされ、
床は床油が芳しい木張りのものとされており、
座席表皮は一般席緑色、優先席赤色となるなど、
外見とは裏腹に古臭い印象は否めません。
なお、この車では往年の関鉄らしい仕様であった、
中扉以降の三方シートが廃されていますが、
これは、自社発注車のKC-RMでは一般的なもので、
引き続き中扉以降が三方シートのKC-RJ・KC-LRとは
対照的なところですが、その理由は不明です。

関鉄におけるLED行先表示機の本格的な採用は、
1770TC登場から4年後の2002年の1840TC以降で、
同時に高速車でもLED行先表示機が採用されています。

【諸元】
登録番号:土浦22あ2034
年式:1998
型式:KC-LR333J
機関:6HA1(8226cc 190PS/2800rpm)
ホイールベース:4.3m

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