関東鉄道 9536MT/いすゞKL-LV280L1+J-BUS(ERGA)
国際興業中古車で、国際興業時代の社番は5039です。
5039は年から2003年から2005年にかけ投入された、
エルガノンステップType-A短尺車、5000番台の車で
メーカー設定のVP(Valuble Package)仕様を採用、
仕様標準化によってコストダウンが図られています。
2005年に、5040と共に西浦和営業所へと投入されて
投入以来、長らく同地にて活躍を続けてきましたが
2018年に、5040と共に飯能営業所へと転入しました。
2022年に廃車後、またも5040と共に関鉄へと移籍し、
翌2023年に、9536MTとして水戸営業所へ投入されて
車齢18年目にして、新天地での活躍をはじめました。
関鉄としては、G5069以来の国際興業中古車ですが、
新型コロナウィルス感染症による需要減少に加えて、
東京オリンピックの輸送計画に変更が生じたことで
京成では車両代替のペースが鈍化していることから、
京成系列外からの中古車投入に至ったのでしょう。
この車は、関鉄の創立100周年記念事業の一環として
移籍にあたって鹿島参宮鉄道時代の塗装を復元した
リバイバルカラーとなったことが大きな特徴であり、
側面の社紋や、側面・後面に入れられた社名表示も、
鹿島参宮鉄道のものとなっておりかなり目立ちます。
この車の他に、元5040の9537MR、元5106の9542TCが
「復刻デザインバス」としてリバイバルカラーを纏い
2023年4月に「関東鉄道創立100周年記念ツアー企画
9158号車で行く乗車・撮影会」にて、お披露目されて
それぞれ活躍をはじめており、注目を集めています。
外観では上述の塗装や社紋、社名表示は勿論ですが
前面行先表示機脇や後面窓、側面窓へと貼付された
創立100周年記念ロゴマークも、目立つところです。
後面窓には「関東鉄道創立100周年記念復刻塗装」の
文字も入れられマニア以外からも注目されています。
車内は内張りが上半分象牙色、下半分灰色とされて
床も濃灰色の平滑な床材張りのままとなっています。
座席配置は左側前半前向き1人掛1列・横向き1+2人掛、
中扉を挟み、後半は前向き2人掛4列とされています。
また右側は前向き1人掛5列と前向き2人掛4列とされ
このうち2~5列目は、車椅子固定用の折畳座席です。
また座席表皮は全席青一色のものへと交換されており
国鉄バスを思わせる、懐かしい雰囲気となりました。
握り棒は新製当初、乗降口付近が黄色の緩衝材巻き、
それ以外の箇所は黒色の緩衝材巻きとされましたが、
国際時代に橙色の緩衝材巻きへ交換されています。
降車釦がレシップKSP-400となっているのも注目で、
車内灯は移籍時に電球色のものへと交換されました。
ファン向けイベントにも力を入れている関鉄だけに
「復刻デザインバス」の今後の展開が期待されます。
【諸元】
登録番号:水戸200か2299
年式:2005
型式:KL-LV280L1
機関:8PE1-N(9880cc 240ps/2100rpm)
ホイールベース:4.8m