関東鉄道 9471TC


関東鉄道 9471TC/いすゞKL-LV834L1+いすゞバス製造(ERGA)

京成バス中古車で、京成バス時代の社番は5192です。
2003年に千葉営業所へ投入された車で同営業所では
5182に続いて投入されたノンステップ車となります。
2014年に長沼営業所へ転入し、併せてN192へと改番、
2017年に廃車となった後は関鉄へと移籍を果たして
2018年、9471TCとして土浦営業所へ投入されました。
9471TC投入で元5182の9385TCは廃車されています。

1996年以降、メーカーのラインナップ変更を受けて
大型車については、ホイールベース4.8mの短尺車が
もっぱら投入されてきた千葉営業所向けの車ながら、
5182はホイールベース5.3mの標準尺車となりましたが、
5192はホイールベース4.8mの短尺車となっています。

小排気量のエンジンを垂直横置きに配置したことで、
後方まで低床構造としたエルガノンステップType-B
(厳密にはType-B用のシャシーの車となりますが)は、
京成では2000年以降、投入が進められていましたが
そのうち殆どが標準尺車とされ5192以外の短尺車は
2002年に市川営業所へ投入された2233・2234の他に
2003年に市川営業所へ投入された2246・2247のみで
うち2233・2234は富士重工業製の車体を架装しており、
残る5192と2246・2247はいすゞバス製造製の車体です。
もちろんトランスミッションはトルクコンバーター式の
オートマッチクトランスミッションが採用されており
燃費面で比較するとやや難があることは否めません。

また京成は2003年式の途中からワンステップ車を元に
前半部のみ低床構造としたエルガノンステップType-Aを
代わって投入されたため2003年式5192と2246・2247は
京成としては最後のエルガノンステップType-Bです。
ただし子会社の京成タウンバスにおいては2004年にも
引き続きエルガノンステップType-Bを投入しています。

投入に際し低床塗装が施されましたが、9385TCと違い
側面窓の後方から側面後部のガーニッシュにかけては
白色に塗装されてエルガノンステップType-Bに特有の
後方のデッドスペースが目立つ仕上がりとなりました。
またクーラーは引き続きゼクセル製となっていますが、
ゼクセルの設計変更で屋根上のエバポレーター側面の
通気孔の形状が等間隔で四隅のアールが小さくなって、
上面に設けられたファンも5個から4個になりました。
側面窓もメーカーの仕様変更を受けて逆T字窓のうち
開閉可能な上段が、サッシュレスに変更されています。

車内は内張りが白灰色一色とされており明るい印象で
床は通路部が平滑な濃緑色の床材張りとされており
それ以外は平滑な緑色の床材張りとなっています。
なおエルガノンステップType-Bは通常は前述のとおり
中扉付近の通路には段差がなく、後方まで低床ですが
京成では通路の中扉後方部に一段の段差が設けられて
座席部分の床と通路との段差が小さくなっています。
もっとも廉価版のエルガノンステップType-Aの様に
中扉後方の通路に二段の段差がある訳ではないため
座席部分の床と通路がツライチにはなっていません。

座席配置は左側前半が前向き1人掛1列・横向き1+2人掛、
そして中扉を挟み後半は前向き2人掛3列となっています。
右側については前向き1人掛5列と前向き2人掛3列とされ、
このうち4~5列目は車椅子固定に備えた折畳座席です。

車齢15年目での移籍、かつトルコンAT車ということで
新たな注目の的となっていますが、状態は良いようで
新天地の関鉄でも末永い活躍を期待したいところです。

【諸元】
登録番号:土浦200か1619
年式:2003
型式:KL-LV834L1
機関:6HK1-TCC(7790cc 260PS/2700rpm)
ホイールベース:4.8m

カテゴリー: 関東鉄道 パーマリンク

コメントを残す