関鉄観光バス 1622TC


関鉄観光バス 1622TC/三菱U-MS729S+新呉羽車体工業(AeroQueenK)

かつて、呉羽王国と称されていた関鉄にあっては、
貸切車も、三菱車は専ら呉羽製車体が選択されており、
特に、フロントグラスが二分割とされた低運転台車である
Aero Queen Kは、関鉄貸切車の顔といえる存在でした。

同時期、他事業者では、丸みを帯びたデザインの、
Aero Queen MやAero Queen MVを多く選んだのに対し、
Aero Kingと共通のスタイルを持つ角張ったデザインの
Aero Queen Kは特注に対応可能な呉羽製ということもあり
中央観光バス・国際自動車等、高級志向の事業者に支持され、
未だハイエンドモデルとしての存在感は抜群です。

関鉄では、「Super Sunshine 55」の愛称を持つ、
スーパーハイデッカー車として投入されており、
貸切車のフラッグシップとして活躍してきました。
関鉄では並行して、定員増のため車高を僅かに下げた
Aero Queen KⅡをハイデッカー車扱いで投入しており、
側面の「Super Sunshine 55」のロゴの有無以外で、
遠目に判別することは、なかなか難しいです。

この車は、1992年に、下館営業所に投入され、
関鉄観光バス下館営業センターに移管後、
2007年に本社営業センターに移籍すると共に、
急行わかば号用の高速路線車に格下げされ、
前任の9141TCを代替廃車しました。

関鉄では、かつてAero Queen KⅡのうち、
1406MK・1419MKを高速路線車に格下げして、
常総ルートに投入していたことがありますが、
これらが実質的にスーパーハイデッカー車ながら
関鉄ではあくまでハイデッカー車扱いであったのに対し、
1622TCは名実共にスーパーハイデッカー車であり、
関鉄が運行する昼行高速バスとしては唯一無二の
スーパーハイデッカー車となりました。

転用にあたっての改造は運賃箱取り付け程度の
簡素なものとされ、側面のサボ差しもありません。

【諸元】
登録番号:土浦22あ1500
年式:1992
型式:U-MS729S
機関:8DC11(17737cc 355ps/2200rpm)
ホイールベース:6.5m

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