関東鉄道 1742IT/日野KC-RJ1JJAA+日野車体(Rainbow)
自社発注車で1998年に鹿島営業所に投入されました。
関鉄では、主力のいすゞ製の中型車に次ぐ勢力として、
日野製の中型車も長年にわたって投入してきました。
広範囲に配置されていたいすゞ製の中型車とは異なり、
日野製の中型車の場合、かつては配置に多少偏りがみられ、
鹿島営業所・柿岡営業所に多く配置された印象を受けます。
ただし、平成6年排出ガス規制適合のKC-代である本型式は
自社発注車については、1998年に鹿島営業所・土浦営業所へ
1472KS・1473KS・1771TCの計3両が投入されたに過ぎず、
見かけることが少ない、希少な存在といえます。
うち、1771TCは液晶行先表示機が試験的に採用されました。
また、1472KS・1473KSは2006年に鹿島営業所の移転に伴い、
併せて新設された潮来営業所へと移管されていますが、
他の車と同様、営業所表記は鹿島時代のままとなっています。
その後、2010年に1473KSは潮来営業所波崎車庫へ転出しました。
鹿島営業所に新製配置された路線車はこのロットが最後で、
潮来営業所に移転した後、2007年に1965ITが配置されるまで、
長らく新車投入がないままとなっていました。
外観では、マイナーチェンジに際したメーカーの仕様変更に伴う
角型に変更されたヘッドライトが精悍な印象で目を惹くほかは、
これまで投入された日野製の中型車と比べ目立つ変更はなく、
特に鹿島営業所の1472KS・1473KSは1771TCとは異なり、
行先表示機も当時一般的だった方向幕なので、地味な存在です。
この時期の中型車は車体更生が実施されていないことに加え、
海が近いというロケーションもあり車体には痛みが見られます。
日野製の中型車の場合、車体更生時に撤去されることが多い、
テールランプ周囲のガーニッシュがそのままなのも注目されます。
また前扉鴨居部の黒色塗装も投入時のまま残されています。
車内は後半部が横向き座席とされた伝統的な座席配置で
座席表皮も一般席緑色・優先席赤色のもののままです。
床ももちろん木床のままで、目新しさはありません。
「利根川経由」、または、「海岸経由」と括弧書きされた
経由地表示が入る行先表示がいい味を出していますね。
【諸元】
登録番号:水戸22あ2094
年式:1998
型式:KC-RJ1JJAA
機関:J08C(7961cc 215ps/2900rpm)
ホイールベース:4.49m
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こんばんは。
確かに日野製中型車は、K-代あたりまでは柿岡と鹿行地区中心の配置だったようですね。一方P-代以降は、新製配置は殆どが土浦だったようで、他は1475・1561・1562・1710が柿岡に、そしてこの1742と1743が鹿嶋に新製配置されたのみのようです。ただそれらの車輌も、転属により大分ばら撒かれて、結果的には鹿行地区や柿岡でも土浦並みの車輌数を見ることができましたね。ただ土浦は、昨年初めはU-RJが6台も残っていたのに、一気に廃車が進んでしまい、1711の江戸崎転出を最後に、遂にU-RJも姿を消してしまいましたね・・・。9249や9264といった古参大型車が残っていることから考えると、恐らく土浦ではツーステ中型車は嫌われているみたいですね。あとは、KK-代ワンステが何故か水戸と水海道に新製配置された、というのも気になりますね!
1742と1743はKC-代で新し目なのに、随分と錆びてしまい、確かにどう見ても車体未更正ですが、「ワンマン入口」の表記は新製時から見られないのでしょうかね???現在はラッピングされて見られませんが、同期の1746TCや1747TCでも「ワンマン入口」は見られたようなので、この辺りも気になります。ただ車体未更正故、「KS」の表記が未だに見られるのは嬉しいところです!
流石は関鉄、車輌の謎は、変なところに気づけば気づくほど、深まるばかりですね・・・(笑)
長文失礼致しました・・・
>>ゴリケル様
いつもコメントありがとうございます。
ご指摘の通り、P-RJ172BA以降は土浦に集中配置され、
土浦はいすゞ中型車の配置が減少していきますね。
KK-RJ1JJHKについては、水海道は大型車については
日野車が多かったのでさほど違和感がありませんでしたが、
水戸に日野というのは、当時は珍しい感じがしましたね。
水戸も今は京成中古の日野車が複数配置されていますが…。
入口の表記も個体差が激しいところですね。