藤田荷役 室蘭200か・406/いすゞU-LV324L+富士重工業(7E)
東武バスセントラル中古車で、
東武時代の塗装そのままに活躍している、
バスファンにはつとに有名な車です。…(参考記事)
東武は、京急には及ばないものの、
低床化に対して早期から取り組んでおり、
いすゞ及び富士重工業の協力体制のもと、
1992年には東武初のワンステップ車として、
2203・2204の2両を足立営業所へ投入しています。
この時期のいすゞのワンステップ車といえば、
俗に「東京都型ワンステップ」と呼ばれる、
低床部が後部まで続く造りのLV870系がありますが、
東武が投入したのは、ツーステップ車ベースで
俗に「京急型ワンステップ」と呼ばれる、
低床部が中央部までとなる造りの車であり、
一般的な路線車のLV324系の改造車とされました。
車体は東武らしく富士重製7Eが選択されましたが、
前面にセフティーウィンドーが設置されており、
前面ウィンカーはそれを避けてバンパーに設置したため、
前面バンパーの端部に窪みが設けられています。
また、フロントグラス下部を樹脂製としてブラックアウトし、
前面バンパーを東武標準の黒色ではなく橙色としたため、
非常に独特な表情を生み出すこととなりました。
扉配置は後折戸主体の東武らしからぬ中引戸ですが、
これは東武の都内向けとしては標準的な仕様です。
1993年にもワンステップ車、2269・2270の2両を
足立営業所へ投入、仕様もほぼ踏襲されています。
このうち、2270が藤田荷役へと移籍しました。
藤田荷役では苫小牧駅とイオン苫小牧を結ぶ
無料のシャトルバスとして専ら使用されています。
改造は最小限に留められているようで、
方向幕部分にはステッカーが貼られた他は、
側面の特徴的なサボ式の出入口表記から、
後面の「車間保持」ステッカーまでそのままで、
側面の広告枠も既存のものが再用されています。
ただし、ミラーは凍結対策からか交換されています。
※本日付で阪東自動車路線車一覧を更新しました。
こんにちは。
登場が不定期過ぎて申し訳ありません。
この車両、ネット上で話題に上がった事は知っていたのですが
画像を見たのは初めてです。あまりのそのままさにびっくりしました。
私の地元京成では、グループ外での京成色をそのまま使用する事を原則禁じているのですが
東武は、そのあたりは五月蝿くないのかもしれませんね。
阪東の一覧も拝見しましたが久々にLVが入っていたのですね。
出来れば日野勢の導入が復活して欲しいところです。
>>レッドライン様
いつもコメントありがとうございます。
京成といえば、関西の方の保険会社が所有する車両が、
京成と非常に良く似た塗装を纏っているようです。
ただし、これは京成中古車という訳ではありませんが。
東武の中古車の中には、自動車学校の教習車となった車も
数多く存在しているようで、私も何度か目撃していますが、
その中には東武時代の塗装のままの車も結構いるようで、
そう考えると、東武はその辺りが寛容なのでしょうかね。
阪東にとっては三年振りとなる、いすゞ車投入は驚きましたが、
一方で日野車は三年間、まったく投入されておらず、
一昔前の阪東では到底考えられないような状況となっていますね。