関東鉄道 2005TR


関東鉄道 2005TR/三菱PKG-MP35UM+三菱ふそうバス製造(NewAerostar)

科学万博を控えて投入されたいわゆる「万博車」の一部や、
1809TR1810TRや1921TK・1922TK・1923TK・1924YT等の
例外はごく稀にあるものの、これまで大型車は基本的に
ホイールベース4.8mの短尺で投入してきた関鉄にあって、
2009年式の1988TRや1989MK等が一般路線用ながらも
ホイールベース5.3mの標準尺で投入されていることは、
特筆されるべきことだと思います。
近年、首都圏の事業者では収容力回帰を志向して、
このような仕様へと変更する傾向が見られますが、
関鉄のこの動きもこれに同調するものだと思われます。

特に、1988TRはワンステップ車とされていることは、
2001年以降、1921TK・1922TK・1923TK・1924YTを除き、
これまで自社発注車の大型車はノンステップ車のみとしてきた
関鉄では異例の存在だと言えます。
2010年に取手営業所に投入の2005TRも1989TRを踏襲し、
ホイールベース5.3mの標準尺のワンステップ車とされていて、
このような仕様の選択は一時的なものではないようです。

2005TRは外観こそ1989TRと同一とされており、
前面のロゴも同じく1984MT以降のものとなっていますが、
内装は1931MT以降の標準的なものをベースとしつつも、
座席表皮が変更されている点が注目されます。

即ち、「標準仕様ノンステップバス認定制度における
2005年以降標準仕様への改正」の対応のために、
内張りが灰色とされ、床材も濃灰色とされたことに加え、
座席表皮も青色でジグザグ柄が描かれたものになったのが、
1931MTからの標準仕様となっていましたが、
2005TRでは内張りや床材こそ1931MTを踏襲しているものの、
座席表皮が青色系ながらも派手な柄物へと変更されており、
多少明るい印象へと変わっています。
もちろん、この新しい座席表皮も認定制度に適合したものです。
こうした仕様は以降の標準とされており、そういう意味で、
2005TRは内装の面でエポックメイキングな存在と言えます。

現在、三菱の大型車はオートマチックトランスミッションのみの
設定となっていますが、今後どのような選択がなされるか注目ですね。

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