阪東自動車 239/日野KC-HU2MLCA+日野車体(BlueRibbon)
阪東初のワンステップ車として
1997年に投入された239・240・241のうちの1両です。
新塗装の採用、側面窓の逆T字窓化加え、
ホイールベース4.8mのL尺を選択したという点で、
登場当時は衝撃的な存在でした。
サスペンションもエアサスペンションとなるなど、
初物づくしのグループとなっています。
ただし、車椅子スロープは備えていません。
阪東の新時代を切り拓いたと言えるこのグループも
302・303の登場で2010年に廃車となっています。
以前、阪東の中古車と言えば同じ東武系列の
朝日・茨急・東野・十王辺りに移籍するのが定番でしたが、
近年、阪東の中古車は東武系列外にも普及しており、
サンデン・道北・熊バスなどへも移籍するようになりました。
中古市場の変化に加え東武(朝日)系列では
中型車へのダウンスケールを進めていることも
近年のこのような動向に関係があるかと思います。
しかし、このグループが東武(朝日)系列の
日光交通に移籍したことを知り驚きました。
日光交通は日光の定期観光バス等を運行する以外に、
2008年に合併した東武ダイヤルバスから引き継いだ、
一般路線も運行しており、そちらで使用されているようです。
3両全てが移籍したかどうかは未確認ですが、
久々の系列内移籍を果たしたことに加え、それが、
一般路線はダイヤル時代より中型車がメインだった
日光交通への移籍となると驚きを隠せません。
状態も良好なグループですので、
新天地での末長い活躍を期待したいところです。
しかし、阪東も12年きっちり使用するようになるとは、
時代の変化を感じざるをえません。
1997年式の235・236・237・238のうち、
最後のツーステップ車として生き長らえた238以外は
車令10年で廃車となったことを考えると、
1998年式の活躍は特筆に値するでしょう。
このように折角の長命にも拘わらず、撮りなおす機会に恵まれず、
酷い写真で紹介せざるをえないところが悔やまれます。