関東鉄道 1944YT/三菱PA-ME17DF+三菱ふそうバス製造(AeroMidiME)
つくば市コミュニティーバス「つくバス」は、
2006年に運行を開始した際は、
「地域循環」「北部シャトル」「学園南循環」の
3種類のバスが設定されていましたが、
2007年、このなかで需要が伸びなかった
「センター循環」を廃止とすると共に、
つくばセンターと梅園・稲荷前・東地区とを結ぶ
「学園南循環」を開設しました。
併せて、その専用車として投入されたのが、
1944YT・1945YTで、「地域循環」専用車と同じく、
Aero Mido MEが選択されていますが、
外装は、「センター地区循環」専用車だった、
1871YT・1872YTに準じた橙色系統のものとされ、
「地域循環」との差別化が図られています。
運賃は多区間制後払いとなったため、
中扉脇に整理券発行機が設置されましたが、
相変わらず、運賃表示器は設置されないままで、
三角表の掲出での対応とされました。
その他の仕様は「地域循環」専用車に準じます。
「学園南循環」の経由する梅園・稲荷前・東地区は
住宅地であり、また商業施設も多くあったものの、
これまで、これらの地区を経由する路線バスは
水海道駅または土浦駅へと向かうもので、
つくばセンターへ向かうバスを利用するためには、
少々歩いて大通りへと出る必要がありました。
そこへ開業した「学園南循環」はなかなか盛況で、
2011年の「つくバス」再編で、CG系統学園南循環として、
関鉄の一般路線化へと転換されました。
これに伴い1944YT・1945YTも一般路線車に転用され、
外装を一般路線塗装(低床仕様)へと改めた他、
車内も運賃表示器等が整備されました。
これまでも、一般路線塗装を纏うAero Mido MEは、
1887TC、1917YT、1925TK、1926RGがありましたが、
前面腰板に入れられた「NONSTEP」のロゴが、
現在の新車・中古車に併せたものとされたこと、
「つくバス」専用車にのみ貼りつけがなされた
中扉ガラスに車いすマークが残されていること、
座席表皮が当時の関鉄一般路線車のものではなく、
「つくバス」専用車に使用されたものとなっていることが、
差異となり、新たなバリエーションとなりました。
なお、CG系統・学園南循環の運行開始に併せて、
それに使用する一般路線色のAero Midi MEを補うべく、
つくば中央営業所には、つくば北営業所から
1925TKが1813YTと入れ替わる形で転入しました。
ただ、引き続き終日2運用の学園南循環に対して、
2両体制では余裕がなかったようで、引き続き、
学園南循環では中型車の代走がしばしば見られました。
しかし、1944YT・1945Yが少々遅れて転用されたことで、
ようやく、一般路線色のAero Midi MEに余裕が生まれ、
C15系統・松代循環に1925YTが入ったり、
「つくバス」小田シャトルに1917YTが入ったりと、
新たな動きがみられるようになっています。
【諸元】
登録番号:つくば200か・・59
型式:PA-ME17DF
年式:2007
機関:4M50T5(4899cc 180ps/2700rpm)
ホイールベース:3.56m