ジェイアールバス関東 L527-04506


ジェイアールバス関東 L527-04506/日野ACG-HU8JLFP+J-BUS(BlueRibbonCity)

ジェイアール東海バス中古車です。
愛・地球博開催時にシャトルバス用として投入された車で、
その後は瀬戸支店で一般路線車として使用されてきましたが、
ジェイアール東海バスが一般路線バス事業から撤退する際は、
名古屋支店に移籍して愛知工業大学特定車として使用され、
他の一般路線車と異なり、引き続き在籍し続けました。

しかし、2010年に、この5両のうち3両は、
ジェイアールバス関東土浦支店に移籍して
9月末より新天地での活躍を開始しています。
茨城県内の路線車としては初のブルーリボンシティで、
かつ、初の電気ディーゼルハイブリッド車となり、
早くも注目を集めています。

日野のハイブリッド車はHIMRで実績のあるパラレル式で、
基本的に走行はディーゼルエンジンで行いますが、
発車時や登坂時などエンジンに負荷が掛かる場合に、
エンジンに直結されたモーターでアシストするという機構で、
アシスト時以外はモータ―を発電機として使用し充電しており、
そのための大容量の蓄電池を搭載しているのが特徴です。

HIMRの呼称が残っていたHM-代までは、
この蓄電池のスペースの問題があり、
低床化はワンステップが限界となっていましたが、ACG-代からは、
蓄電池をトヨタ・Prius用のニッケル水素電池に変更し、
併せてインバータを小型化してこれらを屋根上に搭載することで、
低公害化とバリアフリー化の両立が達成されました。
以降、低価格も相俟って広く普及し、大都市部に限らず
全国各地で見られるようになりました。
対する三菱はシリーズ式のハイブリッド車を市場投入しましたが
価格差や保守性から既に450両以上を売り上げている日野に対し、
三菱の販売実績は僅かで、大きく水をあけられている格好です。

車体構造はBlueRibbonCityのKL-代のノンステップ車とは
全く異なる前中扉間ノンステップとなっており
厚い幕板は相変わらずであるものの、
側面の窓割などは自然な感じに仕上がっています。
この車はACG-代としてはごく初期のロットで、
灯火規制適合以前の仕様となっているため、
側面のリフレクタが無い他、リアのランプ配置も異なります。

塗装は移籍にあたってしっかり塗り直されていて、
塗り分けはジェイアール東海バス時代とは
似て非なる仕上がりとなっています。
ただし屋根上のユニットや幕板部に描かれたロゴは
どうもジェイアール東海バス時代そのままのようです。

車内はSuica対応とされたワンマン機器以外は
基本的にジェイアール東海バス時代そのままとなっており、
前半分は一人掛けの、後半分は二人掛けの前向き座席で、
戸袋部は優先席として肘掛付き三方シートとされ、
座席表皮は優先席が赤紫系のチェックの柄物、
他は群青系のチェックの柄物とされています。
最後部の座席には中央に幅の広い肘掛けがありますが、
これはどうも重量の関係で定員減を図るためのメーカー仕様らしく、
ジェイアール東海バス特有のものではないようです。

ホイールベースが短いため戸袋部がやや窮屈な印象である他は
KL-代のノンステップ車に比べ無理のないレイアウトとなっていて、
中扉後には座席がしっかり5列とってあります。
新車然としている外観に対し、車内は僅かながら草臥れ感もあり、
細部に目をやるとやっぱり中古車なんだなあと感じる部分もありますが、
この辺りは今後の手入れの中でブラッシュアップされていくことでしょう。

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ジェイアールバス関東 L527-04506 への8件のフィードバック

  1. 瓦版 のコメント:

    おはようございます。
    Suica対応ということで、イオン線での使用は大方の予想通りでしたね。
    イオン線はいろんな車種が来て楽しいのですが、走行音を収録する側からだと、1区間があまりに長過ぎて録りにくいという問題もあり…悩みどころでもあります。

  2. 大曽根線 のコメント:

    >>瓦版様
    いつもコメントありがとうございます。
    土浦支店のハイブリッド車は、
    イオンSC―土浦駅の直行便だけでなく、
    イオンSC―つくばセンターや
    イオンSC―土浦駅―江戸崎などでも
    運用されているようですので、
    それを狙ってみてはいかがでしょうか?

    土浦支店は運用が固定されているようなので、
    狙いやすいかと思います。

  3. 瓦版 のコメント:

    ご教示ありがとうございます。
    土浦には相当回数行ってるにも関わらず、昨日までイオン〜江戸崎にSuica対応車が入ってることに気づきませんでした…(汗)
    16:00過ぎの江戸崎行きにはMP747が運用されてたりしたので、また狙ってみます。

  4. 大曽根線 のコメント:

    >>瓦版様
    引き続きコメントありがとうございます。
    江戸崎方面には江戸崎営業所所属の車が主に入っていますので、
    確かに以前はSuica対応車は少数派でしたが、
    中古のノンステップ車の増備で段々増えているようです。
    また先日、以前はもっぱらひたち野線やイオン線で走っていた、
    L527-98505がガーデンシティ行きに入っていたのには驚きました。
    花火大会の終了に伴って、また車両に動きがあるようですので、
    今後も動向を見守っていきたいところですね。

  5. のコメント:

    土浦支店のハイブリッド車はひたち野うしく線でも定期的に使用されているようです。
    毎日利用していますが、ひたち野うしく線はダイヤごとにある程度運用が定められているるのか、休日だと9:20センター発のみで使用されているようです。15:52センター発以外全便確認しております。

  6. 大曽根線 のコメント:

    >>あ様
    コメントありがとうございます。
    土浦支店の場合、ひたち野うしく線に限らず、
    各車とも運用はほぼ固定されていますが、
    ここ数年は車両の動きが活発なこともあって、
    結構頻繁に担当車両が変わっていますね。
    最近ですと、江戸崎方面の減便に伴う減車で
    運用が変更されたようです。
    それで、ハイブリッド車が入るようになったのでしょうね。

  7. のコメント:

    大曽根線様

    コメントありがとうございます。
    まだ、バスに関する知識はほとんどなく、誤った発言などがございましたらご指摘を頂けると非常に有難いです。

    JRバスは運用がほぼ固定されているということで関東鉄道とは対照的で興味深いのですが、車両によって走行距離に差が出てしまうなどこの運用は問題はないのでしょうか?

    再び6/1より運用が再び変化したようで、平日は6行路でハイブリッド車が使われており、該当する便は確認しているものだけでつくばセンター8:45 15:30 18:48でつくばセンター=イオンの路線にも使われているようです。

    一方休日は行路1のつくばセンター、7:20 8:23 10:24 12:02 13:00 14:11 15:52? 発で使われるようになり、非常に利用する機会が増えました。

    大曽根線様の2011/3/30の記事の頃と比較して、JRバスの低床車での運行割合は100%(まれにL527-98505の運用にM527-95307が入りますが)となり、JRバスはこの1年ほどで本当に大きく変化したと思います。この路線を定期利用するようになった1年前は全車2ステップの車両でM527-96213が入っただけでも心の中で新車だと喜んでいた頃が懐かしいです。一方で、関東鉄道のほうは感覚では、低床車の割合が30%程度で、肝心の低床車が中型車両ばかりで混雑が激しく、接客はJRバスとは対照的で、全車suica対応化などJRは積極的で、関東鉄道はあまり良い印象がなくなってしまいました。

  8. 大曽根線 のコメント:

    >>あ様
    再びコメントありがとうございます。
    バスに関しては私も判らないことは多くありますが、
    ご質問がありましたら、自分の勉強のためにも
    可能な範囲で調べてお答えしたいと思いますので、
    お気軽にコメント頂ければ幸いです。

    土浦支店の運用は固定とは言っても、
    昼間イオンに行った車が深夜は取手まで足を延ばす等、
    同じ区間を一日中往復しつづけるのではないようなので、
    走行距離の問題はさほど無いようです。

    土浦は今回の減便で3両も減車したようですから、
    相対的にノンステップ車の割合が増えていますが、
    ちょっと寂しい感じは否めないですね…。
    1994年式・1995年式が廃車対象というのも、
    他支店と比べるとちょっと勿体ない感じがします。

    Suica対応はまさに大手事業者であるJRの強みですが、
    関鉄の場合、事業者自力でのPasmo導入は困難でしょうね。
    関鉄では鉄道線のPasmo導入の際に、
    3億円の社債を発行してその資金に充てましたが、
    自動改札機等の保守簡略化・経費節減など
    経営上もメリットがある鉄道線のPasmo導入に対して、
    経費負担ばかりが大きいバス部門でのPasmo導入は、
    阪東自動車のように自治体のバックアップがない限り、
    かなり難しいところでしょうね。
    取手のICカード導入も小田原の試験的性格が強かったようです。
    水戸での釣銭自動排出運賃箱導入には驚きましたが…。

    関鉄は担当車制なので利用者のかなり多い路線にも
    中型車が入ることも多々あるのは改善して欲しいところですね。
    一方のJRは全車大型車となっていて趣味的には楽しいのですが、
    日中はどの路線もそれほど乗客が多いわけではないので、
    一日を通してみると無駄な感じは否めないですね…。
    両社とも間をとって、中型ロング辺りの車なら、
    丁度いいかもしれませんね。

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