関東鉄道 1916RG

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関東鉄道 1916RG/三菱PA-ME17DF+三菱ふそうバス製造(AeroMidiME)

2006年開業のつくば市コミュニティバス「つくバス」の
「地域循環」は従来の福祉バス「のりのりバス」を踏襲し、
15系統が設定され、市内のほぼ全域をカバーしていました。
「のりのりバス」のうち、茎崎町合併前に設定された13系統は
筑波学園タクシー協同組合に運行が委託されており、
構成各社が保有するCIVILIAN(車椅子リフト付き)が
運用されていましたが、これを引き継ぐことはなく、
「つくバス」の委託先である関鉄はAero Midi MEを
「地域循環」専用車として新規に用意し、担当する
土浦・つくば北・つくば中央・竜ヶ崎に投入しました。

なお、この時に余剰となったCIVILIANのうち、
関鉄土浦タクシーが保有していた車はG022として、
関鉄グリーンバス石岡本社営業所に移籍しました。

2011年に実施された、「つくバス」の再編に際しては、
15系統あった「地域循環」を、5系統に集約させて、
同時に新設された乗合タクシー「つくタク」を介した
ハブアンドスポーク方式で市内全域をカバーすることとし、
「地域循環」専用車は、この新設された5系統のうち、
「小田シャトル」、「吉沼シャトル」、「南部シャトル」、及び、
「自由ヶ丘シャトル」にその殆どが転用されましたが、
余剰となった1910YT・1911TC・1912TC1913TC
一般路線用や他のコミュニティバス等に転用されています。
この新設された5系統は、従来の「北部シャトル」に準じ、
「地域循環」の均一制前乗り運賃前払いではなく、
多区間(整理券)制中乗り運賃後払いとなりました。

うち、竜ヶ崎営業所配置の1914RG・1915RG・1916RGは、
そのまま竜ヶ崎がつくば中央と共に担当することになった
「自由ヶ丘シャトル」専用車へと転用されており、
当初、外装は「地域循環」時代のままでしたが、順次、
前扉及び周辺の塗装変更(群青色と黒色の塗り分けに)、
中扉の塗装変更(黄色に)、側面の「つくバス」ロゴの移動、
側面各所の「つくバス」公募デザイン案のイラストの剥離、
側面へのイラストの貼付、「地域循環」のロゴ消去など、
細かいながらも模様替えがなされています。

車内についても、中扉脇の整理券発行機の追設、
前扉内側の塗装変更(白色と肌色の塗り分けに)、
中扉内側の塗装変更(黄色に)が実施されたほか、
前扉脇にあった一日券発行機も撤去されました。
特に目立つ改装としては、この再編に併せて、
「つくバス」専用車として追加投入された新車と同じく
液晶表示器が前面行先表示機裏側に取り付けられ、
これによって運賃表示・停留所名表示などを行う他、
市の事業として広告表示も新規に開始されています。
併せて、運転席裏の停留所名表示機も撤去されました。

しかし、この液晶表示機が取り付けられたのは、
竜ヶ崎では1914RG・1915RGのみとなっており、
1916RGは液晶表示機ではなく一般路線車と同じ、
小田原機器製のデジタル運賃表示機が追設され、
これによって運賃表示を行っています。
「自由ヶ丘シャトル」のうち、竜ヶ崎は二運用を担当し、
専用車三両のうち、一両は留置となっていますが、
恐らく、再編に際し「つくバス」を担当する各営業所では
担当の運用数に対して、専用車の数に余裕を持たせて、
一般路線車(一般色を纏う車)の代走を極力無くしたらしく、
各営業所の液晶表示機を取り付けた車の数は、
各営業所の担当運用数と同数となっているようです。

従って、この1916RGは予備車と呼んで良い存在ですが、
運用上は1914RG・1915RGと共通運用とされており、
もちろん、外装も上記のように共通となっていますので、
従来、竜ヶ崎に配置されていた「地域循環」予備車、
1926RGも運用上、1914RG・1915RG・1916RGと
共通に扱われてたものの、かなり目立っていたのに対し
如何にも予備車らしい雰囲気は微塵もありません。
なお、1916RGの停留所名表示機は残存しています。

他営業所でも同様に、1898TK・1902YT・1903YTは
液晶表示機の設置がなされないままとなっており、
新たなるバリエーションを生み出しています。

【諸元】
登録番号:土浦200か・861
型式:PA-ME17DF
年式:2006
機関:4M50T5(4899cc 180ps/2700rpm)
ホイールベース:3.56m

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