関鉄グリーンバス G022/日産KK-BHW41+日産車体(civilian)
関鉄土浦タクシー中古車です。
つくば市福祉循環バス「のりのりバス」用として、
2001年に関鉄土浦タクシーに投入された車で、
「のりのりバス」時代は、メーカーが設定している、
ブルーイッシュグリーンとホワイトのサンプル色の上に
白色をベースに、前面が灰色、扉周りが黄色とされ、
桃色の水玉模様が入るラッピングを纏っていました。
「のりのりバス」は、当初11コースが設定されており、
筑波学園タクシー協同組合が受託していましたが、
車両は、組合を構成する各社が保有する形となっており、
車両、及び、担当会社は、原則的にルート毎に固定され
関鉄土浦タクシーの車は、うち1コースで運用されました。
そのため、コース番号及び経由地は車体に直接描かれ、
検査時等の代走は、マグネットで対応していた様です。
また、車体側面のイラストは各車毎に異なっていました。
関鉄土浦タクシー 土浦800あ・773/日産KK-BHW41+日産車体(civilian)
車体後部には、観音開きの大きな扉が設置され、
その内部には車椅子用のリフトが設置されていて、
福祉バスらしく、車椅子での乗車にも対応していました。
そのため、特種用途自動車扱いとされており、
8ナンバーを付けていたことが目を惹きます。
ただし、当初は電動車椅子には対応しておらず、
電動車椅子利用者に対する乗車拒否問題が、
市議会で槍玉に挙げられたために、2005年に、
電動車椅子対応の車止めが追設されています。
その他、車内にはメモリーブザーや音声合成放送装置、
停留所名表示機、時計なども装備されていましたが、
運賃は無料だったため、運賃箱はありませんでした。
前述の問題の他にも、裏付けに乏しいものの、
経路無視での運行や間引き運行などのトラブルも
担当タクシー会社の一部で発生していたらしく、
2006年のつくば市コミュニティーバスの再編に伴う、
「つくバス」への移行、及び、有料化に際しては、
乗合バス事業の認可を受けている関東鉄道へと
委託先は切り替えられ、車両も移管されませんでした。
従って、これまで「のりのりバス」を担当していた各社は
所有していた専用車を持て余すこととなってしまい、
幸い、関鉄土浦タクシーが所有していた専用車は、
この時、関鉄グリーンバスへと移籍を果たしたものの、
未だに、専用車をラッピングを剥がしただけの状態で、
車庫の片隅に留置している会社も見受けられます。
さて、関鉄グリーンバス石岡営業所へと投入され、
G022の社番を付されたこの車もラッピングが剥がされ、
ラインオフ時のサンプルカラーの姿へと戻された上、
かすみがうら市コミュニティバス予備車に転用され、
専用車として同営業所へ投入されたG015の検査時等に、
それを示すステッカーが貼られて代走を務めています。
また、ロンシール工業特定車であるG008・G029の
予備車も務めるなど、多方面で活躍しています。
板金の跡か、上半分のブルーイッシュグリーンの部分も、
下半分と同じホワイトで虫食い状に塗装されており、
なかなか奇妙な仕上がりとなっているのもポイントです。
【諸元】
登録番号:土浦200あ・538
年式:2001年式
型式:KK-BHW41
機関:6QB2(4169cc 125ps/4000rpm)
ホイールベース:3.69m