関鉄グリーンバス G058/いすゞKC-LV280N+富士重工業(7E)
名古屋市交通局中古車です。
1988年以降、名古屋市では三扉車を採用したこともあり、
国内で中古車として再起することは稀でしたが、
1998年に系統再編を実施した際に、これに併せて、
これまで少数派だった中型車を投入しましたが、
この中型車が中古車市場へと放出されるようになると、
これまでの不人気から一転、一挙に再起事例が増加し、
既に関鉄にもG055・G056の2両が登場しています。
一方で大型車の移籍事例は変わらず稀少であり、
運賃が後払い多区間制である基幹2号系統専用車だった
中四枚折戸車が琴電・宮城・西肥で再起したのを皮切りに、
名古屋高速道路を経由する高速1号系統専用車だった
中折戸車がやはり宮城で再起するなど、
特殊な仕様を持つ車の移籍のみが目立っていました。
しかし、1999年より標準仕様を中四折戸へと改めており、
こちらはこれまでに比べて無難な仕様であることからか、
北海道中央バスに続き、関鉄にもこの手が登場しました。
今回投入されたのは1999年式のいすゞ車であり、
いすゞバス製造製車体を架装するG057と、
富士重工業製車体を架装するG058とが同時に入り、
マニア心を擽るラインナップとなっているのは流石です。
配置はいずれも石岡営業所となっています。
この車の名古屋市時代の局番はS-565で、
浄心営業所に配置されていた車です。
なお、ダッシュボードに記されていた局番は
残念ながら、綺麗に消されてしまっています。
既にワンステップ車の移籍が相次いでいる中で、
この車はツーステップ車となっているのは残念ですが、
名古屋市では、京都市交通局や大阪市交通局に続き、
1992年よりエアサスペンションを採用しており、
この車もエアサスペンションが奢られています。
外観上、なんといっても目立つのは、
黒サッシの逆T字窓が採用された側面窓です。
名古屋市では、銀サッシの二段窓が標準でしたが、
1992年式より銀サッシのメトロ窓が標準となり、更に、
1998年式より黒サッシの逆T字窓が標準となっていて、
ツーステップ車であることも相俟って車体が長く見えます。
また、テールランプの配置は1995年から採用された
名古屋市以外では例がない、かなり特殊なものとなっており、
リアはご覧の通りかなり癖のある印象となっています。
車内は1992年式より採用されたハイパックシートが並び、
外観と同様に他車とは一線を画す、豪華な雰囲気です。
これまた1992年式から採用された横引きカーテンも、
名鉄電車を彷彿とさせる名古屋らしさを感じるポイントです。
これらの定員重視、かつ、豪華な仕様を活かして、
早速、筑波山シャトルでも活躍をはじめています。
これまで、グリーン担当の筑波山シャトルと言えば、
G037が専ら宛がわれていましたが、
ここで漸く真打の登場、といったところでしょうか。
【諸元】
登録番号:土浦200か1241
年式:1999
型式:KC-LV280N
機関:8PE1-N(15201cc 240PS/2300rpm)
ホイールベース:5.3m
この独特なテールランプですが、富士ボディにはかなり合うような気がします。
名市交といえば前扉にも開閉ブザーがついていますが、関鉄移籍後も残存しているのでしょうか。
ちょっと気になるところです。
>>瓦版様
いつもコメントありがとうございます。
この車のテールランプは遠目にもかなり目立ちますね。
特に、上方の二分割テールが一枚だけというのは、
他の事業者では全く見られませんね。
残念ながら、まだG058に乗車出来ていないので、
ご指摘の点に関しましては未確認ですが、
遼車のG057共々、確認したいところです。
名市交中古車がこれほど増えるとは驚きですね。