関東鉄道 1869MT

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関東鉄道 1869MT/三菱KK-MK27HM+三菱ふそうバス製造(AeroMidi)

2003年に投入された一般路線車は、
つくつくバス用の1859YT・1860YT・1861TKと、
大型車の1867TC・1868TC、そして、
中型ロング車の1869MT・1870TRですが、
このうち1869MTと1870TRの2両は、
関鉄の自社発注車としては極めて希少な
中型ロング車となりました。

西日本鉄道・西日本車体工業と日産ディーゼルとが、
廉価とバリアフリーとの両立を目指して共同開発した
この中型ロング車は特に京王で主力として大量投入され、
2001年の交通バリアフリー法制定を控えた、
平成10年排出ガス規制に伴うモデルチェンジ時に、
日野も中型ロング車をラインナップに投入しました。

日産ディーゼルは、この際に既に用意していた、
ホイールベース5.56mのワンステップ車に加え、
関東バスや横浜市交通局が特注で投入していた、
ホイールベース5.16mのワンステップ車も正式に型式を取得、
また、サスペンションをエアサスとした、
ホイールベース5.56mのノンステップ車と
ホイールベース5.41mのノンステップ車もラインナップ、
あわせて、ワンステップ車にもエアサス仕様を加えました。
日野は、この際に新開発したノンステップの中型車、
Rainbow HRシリーズの一環として、
ホイールベース5.48mのノンステップ車を用意しました。

これらが、交通バリアフリー法に対応した車両を
低コストで導入する必要に迫られた事業者にヒット、
大型車の代わりにこれを主力として投入する事業者も
この時期は多く見られました。
その波に三年ほど乗り遅れる形で、三菱も
ホイールベース5.56mのノンステップ車を用意し、
2002年に中型ロング車市場に参入しました。

三菱は既にノンステップの中型車として、
アングルドライブを採用してホイールベースを長く採った、
Aero Nostep Midiシリーズを用意していましたが、
こちらは、駆動系は一般的なものとなり、新たに用意された、
Aero Midi Nonstepという呼称での販売となりました。
後発故か、軽量化が図られているのもポイントで、
競合車種が車両総重量(GVW)が12t以上のために
排出ガス規制の識別記号がKL-とされたのに対し、
こちらは12t未満のためにKK-となっているのが特徴です。

ベースとなったAero Midi自体がスタイリッシュだった上に、
ホイールベースが長くなったために、
まさに販売名通りの空力感を感じさせる仕上がりで、
流れるようなラインの関鉄の低床車カラーがまたよく似合うので、
登場時は、非常にカッコいい車だなと感じました。
元々横長な側面の「NONSTEP」のロゴが
長いホイールベースに綺麗に収まるのも好印象です。
しかし、1870TR共々増備されることはなく、
この車が今のところ唯一の存在となっています。

仕様は、概ね同年式の大型車に準じていて、
側面の社名が青色に戻されているほか、
ホイールが銀色とされているのがポイントです。
また、自社発注車のKL-MP37JK・KL-MP37JMで
何故か取り付けられているリアのマーカーランプが
この車でも採用されているのがまたいい味を出しています。

なお、この車が投入された2003年に
関鉄では水戸地区に系統番号を導入しており、
これ以降に新調された方向幕には当然ながら、
この系統番号が入れられました。
しかし、水戸営業所の車としては1843MTに続き、
LED行先表示機を搭載したこの車も含め、
水戸営業所のLED行先表示機の車の表示には、
何故かこの系統番号は入れられないままとされました。
結局、水戸地区での系統番号は
系統番号再編のための準備という名目で、
2010年に廃止されています。

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【諸元】
登録番号:水戸200か・463
年式:2003
型式:KK-MK27HM
機関:6M61-3(8201cc 225ps/2900rpm)
ホイールベース:5.56m

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