関東鉄道 1482TK


関東鉄道 1482TK/いすゞP-LR312J+アイケイコーチ(Journey K)

関鉄定番の中型車といえば、やはりJourney Kでしょう。

デザイン的にはCubicの流れを汲んでいるのですが、
Cubicの方は新鮮味が未だ衰えないデザインなのに対し、
Journey Kの方は野暮ったさが拭えないデザインなのは、
趣味者にとっては、好みが分かれるところだと思います。

Cubicの方は排ガス規制に併せたマイナーチェンジで、
そのスタイルをより洗練されたものへと進化させたのに対し、
Journey Kの方は排ガス規制に併せたマイナーチェンジでも、
そのスタイルは基本的には変わらないままとなっていたのも、
趣味者にとっては、退屈な印象は免れません。

そんなJourney Kが、如何にも古臭い関鉄カラーを纏うと、
もはや息が詰まるほどに野暮ったさが増して、
なんともいえない安定感すら醸し出してくるのですが、
関鉄の仕様の変化によって殊にKC-代に関しては、
なかなかどうして、小奇麗にまとまっていて、
良くも悪くもクセが薄れてしまった感じです。

その一方で遅くまで野暮ったい姿のままで、
活躍を続けていた一台がこの車です。
1989年式ということで横長サイズの前面方向幕に、
樹脂製のモールは黒いまま残されていて、
これにP-代特有のRの大きな中ドアの窓が加わり、
野暮ったさの多重奏とでも言うべき仕様です。

そして極めつけは何と言っても消えかけた広告塗装。
広告塗装の下部が不自然になってることから察するに、
広告契約が切れた後も、塗装はそのまま残されたものの、
何らかの改修に際して、車体裾部のみ再塗装され、
その際広告を消さないままに上塗りしてしまったために
このような中途半端な広告塗装になったと推察されますが、
結果的になんとも不気味な仕上がりとなり、
経年変化でくすんできてしまった塗装と相俟って
実に趣味者の心を擽る輝きを放つ結果となっています。

また、車体更生を実施しないままとなっていたため、
モノコック時代の名残である側面窓周囲の白帯が
前扉の部分も一直線のままの塗り分けが、
最後まで維持されていたのも特筆されます。

末期はもっぱらスクール運用に固定されていて、
朝方の土浦駅東口に顔を出していましたが、
同じくJourney Kの9251TKにより代替されて、
2007年に遂に廃車となってしまい、
今や懐かしい限りです。

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