関東鉄道 9343TK/三菱KC-MP717MT+三菱バス製造(NewAeroStar)
神奈川中央交通中古車で、神奈中時代は
1997年の環境定期券導入に併せて、
スヌーピーバスとして投入された車です。
貸切兼用車であったため、ハイグレードな内装とされ、
国内の中古車市場では専ら長距離路線向けとして、
屈指の人気を誇る、スヌーピーバスですが、
関鉄には9342MK・9343YTの2両が企業輸送用の
特定車として投入がなされました。
神奈中には平塚競輪場シャトルバス用として
先行投入された水色地に黄色帯の塗装を纏う
ワンロマ車が先行して投入されており、
これは貸切兼用車のため中引扉仕様ながらも、
ブラックサッシのメトロ窓である側面窓とされ
足回りはエアサスペンション仕様とされており、
車内もリクライニングシートを装備する上に、
テレビやボトルクーラーも装備する豪華仕様でしたが、
スヌーピーバスは更に座席部分の床を嵩上げした上、
足回りは過給機付きとされ、更に豪華になっています。
移籍に際しては、先行して関鉄に投入された
神奈中中古車の9307HS・9310TC・9340MKと同様、
前扉の新ステップの撤去がなされていますが、
前面の運賃小窓や側面の出入口表示窓はそのままです。
内装も移籍に際しては、多少手が加えられており、
運転席背後に設置されていたテレビが撤去された上、
中扉直後のボトルクーラーが撤去されました。
また、運転席背後には掲示板等が設置されましたが、
これは9343YTのみで、9342MKでは見られない改造です。
その他は概ね、神奈中時代のままとされています。
さて、当初は水海道に配置された9342MKと同様に
特定車として活躍していた9343YTでしたが、
筑波山シャトル用の長尺車、1923TKとトレードで、
つくば北営業所へと移籍し、筑波山シャトルへと転用されました。
転用に際しては、小田原RX-NZS運賃箱をはじめ、
運賃表示器や整理券発行機が取り付けられたほか、
運転席背後に次停留所表示機が取り付けられました。
しかし、方向幕仕様のままなのは相変わらずです。
筑波山シャトル用の長尺車、1921TK・1922TKは
筑波山シャトルの間合い運用で、平日朝のみ
C10系統・筑波大学循環にも入る他、閑散期には
つくば北営業所担当の一般路線に入ることもあり、
これは転出してしまった1923TKも同様でしたが、
9343TKは筑波山シャトルのみの限定運用が組まれており
ダイヤも固定されている状態となっています。
これは担当車制の関鉄では極めて異例のことです。
なお、1923TKが転出したことによって、
これまで筑波山シャトル用の長尺車の限定運用だった、
前述の平日朝のC10系統のつくば北営業所担当便には、
稀につくば北営業所の他の大型車が入るようになり、
9286TKのC10系統での運用が確認されています。
【諸元】
登録番号:つくば200か・344
年式:1997
型式:KC-MP717MT
機関:6D24T1(11945cc 300ps/2200rpm)
ホイールベース:5.3m