関東鉄道 9111TR


関東鉄道 9111TR/日ディP-U33L+富士重工業(7E)

西武中古車です。
1990年、水戸営業所への9013MT投入を皮切りとして、
開始された西武中古車投入は、以降継続的に実施されました。
当初は、中引扉の車のみの移籍でしたが、
1996年、取手営業所に投入された9102TRは
西武時代に都内向けとして投入された中四折戸車でした。
以降、取手営業所に投入された西武中古車P-U33Lは、
1997年投入の9109TR・9110TR・9111TRも、
1999年投入の9120TR・9121TR・9122TR・9123TR・9135TRも
全て9102TRと同様の中四折戸車で揃えられていて
中引戸車と中四折戸車が並行投入された他営業所と比し、
このような中四折戸車の集中配置は異彩を放っていました。

取手営業所では前乗り前払い均一制の路線もあるため、
集中配置はこれに対応したものだと思われますが、
取手では同型車が一大勢力を築く結果となりました。

このうち、9102TR及び9109TR・9110TR・9111TRは、
西武時代は側面方向幕が大型だったにも拘わらず、
関鉄移籍時の改造に際して廃車発生品を使用したからか、
側面方向幕が小形のものへと改められたのが特徴でした。
このような改造は関鉄ではかなり最近まで見られましたが、
この車は側面方向幕部分の窓が一枚物の固定窓のため、
それほど違和感のない仕上がりとなっています。

車内は、関鉄移籍時に車体更生が実施されたために、
内張りが上半分白色、下半分褐色へと改められましたが、
床は西武時代と同じく褐色の床材張りとされていました。
なお、座席表皮は緑色一色のものとなっていました。
この車体更生によるお陰か、車内の状態は晩年まで良く、
また車令8年で移籍しているために、長く活躍しましたが、
2008年に遂に廃車となってしまいました。

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