阪東自動車 291/日野PJ-KV234N1+J-BUS(BlueRibbonⅡ)
2006年、阪東初のBlueRibbonⅡである
290・291が投入されました。
日野といすゞはバス部門の経営統合を志向して、
2002年に共同出資でジェイ・バスを設立した上で、
日野の子会社となっていた日野車体工業と
いすゞの子会社となっていたいすゞバス製造とを
2003年に傘下に収め、2004年に吸収合併しました。
日野車体工業小松工場は小松事業所として、
いすゞバス製造宇都宮工場は宇都宮事業所として、
再編され、併せて車種の統合が推進されました。
日野では、大型車のBlueRibbonCityには
ワンステップ車とフルフラットノンステップ車しか
設定がなく、ノンステップ車を選択した場合は、
オートマチックトランスミッション仕様のみでしたが、
2004年にいすゞから、大型車のERGAのうち、
前中間ノンステップ仕様の車のOEM供給を受け、
これをBlueRibbonⅡとして販売することで、
マニュアルトランスミッション仕様への対応を図りました。
2005年からはBlueRibbonCityについては、
ハイブリッド仕様のノンステップ車のみとして、
通常のワンステップ車とノンステップ車については、
やはりいすゞからOEM供給を受けることとなりました。
従って、ERGAに対して、BlueRibbonⅡの場合は
ステアリングのマークや銘板類が日野仕様となり、
型式もLV系に対しKV系となる等の差異はありますが、
実質的には全く同じ車両といっても差し支えなく、
エンジンもシャシーも勿論いすゞ製となっており、
車体もいすゞバス製造を継ぐ宇都宮事業所で製造され、
外観上は明確な差異を見出すことはできません。
ただし、2007年のマイナーチェンジに際しては、
差別化のためかヘッドライトの形状・個数のみ、
ERGAとBlueRibbonⅡとの間で変更されています。
元々日野ユーザーであった阪東自動車ですが、
1998年以降、いすゞ車も継続的に投入しており、
ERGAについても既に投入済であるために、
初登場の車種といえど全く違和感はありませんが、
一応、社内での差別化のためなのか、リアウインドウに
「HINO」のロゴのステッカーが追加されています。
日野ユーザーの阪東で主力となるものと思われた
BlueRibbonⅡですが、なぜか投入は続かず、
以降、阪東らしからぬ車種選択が続くこととなります。