関鉄パープルバス P006/いすゞU-LV324L+富士重工業(7E)
京成中古車で京成時代の社番はE178です。
1993年に江戸川営業所に投入された車ですが、
2006年には関鉄パープルバスへ移籍しており、
P006として下妻本社営業所へと配置されました。
江戸川営業所へと新製配置された車らしく、
扉配置は都区内向けの中四枚折戸です。
外観上、注目されるのは後面行先表示機です。
この車は新製当初はもちろん方向幕でしたが
京成時代にLED行先表示機化されています。
京成では元々後面行先表示機は標準サイズで、
LED行先表示機に移行後も標準サイズでしたが、
その後、横長サイズを採用するようになりました。
従って、この車はLED行先表示機への換装に際し、
標準サイズに対応する方向幕時代の取付枠を撤去し
横長サイズに対応した取付枠に取り替えています。
ところが、関鉄への移籍に際して方向幕に戻す際、
何故か関鉄標準の横長サイズの方向幕ではなく、
標準サイズの方向幕が右側に寄せて取り付けられ
非常に違和感のある仕上がりとなっています。
なお、枠の左側は黒色の板で目隠しされています。
この車は車内もまた他車とは一味違っています。
内張りや床材は京成時代のままとされていますが、
座席配置が筑波山シャトルでの運用を考慮してか
京成時代の前向き1人掛座席が主体のものから、
前向き2人掛主体のものに改められています。
即ち、乗降口側前半は前向き2人掛が3列に、
同後半は前向き2人掛が4列に、と改められて、
また非常口側は、まず前向き2人掛が5列に、
前向き1人掛が2列、そして前向き2人掛が4列と
扉配置が中四枚折戸のままであるのにも拘らず、
座席定員を重視したものとなっています。
なお、座席表皮は全席紫色地の格子柄ですが、
座席は廃車発生品を活用した関係からなのか、
種類の異なるものが混在しているのも特徴です。
このように、車内にはかなり手を加えたものの、
筑波山シャトルのパープルバス担当便には
1551P・P007等の高速車の使用がよく見られ、
2009年にP010とP011が投入されて以降は、
寧ろそちらの方がよく運用されている印象です。
とはいえ長距離路線を多く持つ同営業所としては、
このような内装の方が相応しいように思えますね。
【諸元】
登録番号:土浦200か・863
年式:1993年式
型式:U-LV324L
機関:6QB2(11781cc 230ps/2200rpm)
ホイールベース:5.0m