関東鉄道 9365TC

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関東鉄道 9365TC/三菱KC-MP747K+三菱バス製造(Aero Star)

尼崎市交通局中古車で、尼崎市時代の局番は10-180です。
尼崎市交通局では1997年に、今後投入する路線車を
全てノンステップ車で統一していく方針を打ち出し、
以降、ノンステップ車を主力として投入し続けています。

当時、尼崎市はマニュアルトランスミッション車を好んでおり、
従って、おのずと三菱車を中心に投入する流れとなり、
1997年以降、本型式を継続的に増備していきます。
尼崎市中古車が国内において再就職することは
これまでは限られたケースのみとなっていましたが、
この時期に投入された車が代替の時期を迎えると、
東日本大震災の復興支援策として気仙沼市に譲渡し
宮城交通グループに投入されたのを皮切りとして、
いくつかの移籍事例がみられるようになりました。

関鉄は10-177・10-178・10-180・10-181・10-182の5両を
夫々9363TC・9364TC・9365TC・9366TC・9367MKとして、
2013年に土浦営業所と水海道営業所に投入しており
関西方面の中古車が少ない関鉄では注目の存在です。

外観では、側面窓が銀サッシの逆T字窓にも拘らず、
9341TRと異なり側面窓周囲が黒色とされており、
違和感のある仕上がりなのは、7017SWと共通です。
ただし、9364TC・9367MKに限ってはサッシ外側を
黒色に塗装しており、一体感を持たせてあります。
また、屋根のエバポレーターが前方に寄せて設置され、
しかもクーラーがメーカー標準の三菱重工製ではなく、
デンソー製となっており、遠目にも目立つところです。
中扉はこの時期のノンステップ車としては一般的な
グライドスライド戸でライコン製の電動スロープ付きです。

車内は尼崎市時代のままとされており、座席表皮は
一般席が橙色地に黒色と茶色の縞模様が入るもの、
優先席が緑色地に黒色と濃緑色の縞模様入るもので、
特に一般席のそれは車外からでも目立つところです。

【諸元】
登録番号:土浦200か1321
年式:1998
型式:KC-MP747K
機関:6D24(11945cc 240ps/2200rpm)
ホイールベース:4.8m


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関東鉄道 9365TC への4件のフィードバック

  1. ゴリケル のコメント:

    こんばんは。
    隣の茨交に続いて、関鉄も導入とは驚いたものです。関西からの中古というと、かつて在籍していた元京阪RC、9247TK、G035ぐらいでしょうか・・・?
    土浦の元尼交車は、9365以外の4台は早くも乗車を果たしてしまいました(笑)
    オレンジのシートがとても目立ちますが、緑の優先席は茨交のシートと似ている気がします。
    9364と9367はサッシを黒く塗ってしまうという、関鉄自工の新技(?)を採用して登場しましたが、内側は銀色でしたね。やはり黒い方が引き締まって見えます。そのうちオートの112Hみたいに色褪せてくるのでしょうか・・・?
    クーラーもデンソー製で目立つので、横浜市営や小田急の中古と一目で区別がつきますね。ほかに三菱製クーラーの車だと、横浜市営と小田急では設置されている向きが逆向きなのも興味深いです。

  2. 大曽根線 のコメント:

    >>ゴリケル様
    いつもコメントありがとうございます。
    関西方面からの中古車は今後も入れて欲しいですね。
    しかし、サッシを黒色に塗るとは驚きましたね。
    三菱重工のクーラーはあまり評判が良くないようなので、
    デンソーを載せているこの車は歓迎されそうですね。

  3. Y のコメント:

    こんばんは。
    9367MKは、優先席部分の窓に「あまっこ」ステッカーが残されていますね。他の車はどうなのでしょうか。

  4. 大曽根線 のコメント:

    >>Y様
    いつもコメントありがとうございます。
    私も乗車時に気になりまして調べてみたところ、
    他の車では外されており、9367MKだけの様ですね。
    貴重な情報を提供いただきましてありがとうございます。

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