関東鉄道 9328TC


関東鉄道 9328TC/KC-LV380L+アイケイコーチ(Cubic)

京成バス中古車で京成時代の社番は5169です。
1996年に千葉営業所に投入されたいすゞ大型車、
5165・5166・5167・5168・5169のうちの1両で
ホイールベースは4.8mとされたのが特徴です。

というのも京成はいすゞ大型車にあっては従来、
ホイールベース5.0mの標準尺車を標準仕様とし、
佐倉営業所花見川車庫へ配置された三扉車のみ、
ホイールベース5.5mの長尺車としていましたが
平成6年排出ガス規制によるマイナーチェンジで
メーカーのラインナップが整理されたことから
うち、都内の金町営業所・江戸川営業所、及び、
前掲の長沼営業所花見川車庫へ配置された車は
ホイールベース5.3mの標準尺車が選択されて、
一方千葉県内の市川営業所・千葉営業所、及び、
佐倉営業所田町車庫へ配置された車については
ホイールベース4.8mの短尺車が選択されました。

但し、ツーステップ仕様の標準尺車は少数派で
四枚折戸の8134・E199と三扉のE199の3両のみ
またワンステップ仕様の標準尺車もやや少なく
8135~8139、S128~S134の計12両のみです。
これは都内の金町営業所・江戸川営業所の場合、
比較的早期からノンステップ仕様が主力として
投入されたことが、大きいかと考えられます。

2006年に市川営業所へと転入し2103へと改番、
京成において廃車となった後は関鉄へ移籍して
2010年に9328TCとして土浦営業所へ投入され
新天地での活躍を開始することとなりました。

外観ではその全長の短さがよく目立ちますが、
関鉄の自社発注車は、短尺車が標準だったため
かえって自然に見えるのが面白いところです。
また戸袋窓の上辺が側面窓と揃っているのが
この車の、非常に大きな特徴となっています。

事業者を問わずいすゞバス製造製車体の場合、
1997年式からメーカーの仕様変更によって、
戸袋窓の天地寸法が縮小されてしまったため
このサイズの戸袋窓を持っている同型式の車は
関鉄では他にP011のみで実は貴重な存在です。
行先表示機はP011と違いLED行先表示機です。

車内は、ほぼ京成時代のままで運用されており
内張りは往年の京成の標準仕様であった薄茶色、
床は滑り止めの突起をもつ濃緑色の床材張りで
座席配置は左側前半が前向き1人掛3列とされて
うち2・3列目が通路側にオフセットされており
左側後半は前向き1人掛2列・前向き2人掛2列、
右側が前向き1人掛8列・前向き2人掛2列です。
また座席表皮は全て桃色の柄物となっています。

P011と違い停留所名表示器が設置されており、
運賃箱は同時期に導入された中古車に見られる
カードリーダー撤去痕のある他社の発生品らしき
小田原機器製RX-NZとなっているのも特徴です。

【諸元】
登録番号:土浦200か1189
年式:1996
型式:KC-LV380L
機関:8PE1-N(15201cc 240PS/2300rpm)
ホイールベース:4.8m

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