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関東バス B1300


関東バス B1300/日ディPKG-RA274MAN+西日本車体工業(B型96MC)

1999年から投入されている1100代を筆頭に、
ホイールベース4.8mクラスのノンステップ車を
主力として投入してきた関東バスですが、
その一方でツーステップの三扉車である、
3400代・3000代・5100代・2000代に
Nox・PM低減装置取付等の延命措置を施し、
輸送力の維持に努めてきました。

特に輸送力が必要とされる武蔵野・青梅街道に
集中配置されている、機械式AT・E-MATIC車で
ホイールベース5.3mクラスの5100代は重宝され
C5108・B5109・B5110は1990年式にも拘わらず
2008年まで活躍を続けたことは特筆されます。
しかし、寄る年波には勝てず、これら三扉車の代替に向け
2009年から、これまでの関東バスとしては異例の
ホイールベース5.3mクラスのワンステップ車である
1300代・1310代・1400代・1600代・1700代が
武蔵野、青梅街道、そして阿佐谷にも
順次投入されるようになりました。

特に往年、日ディ車を主力としてきた関東バスにとって、
1300代は5100代の直系の後継車のような雰囲気で、
三鷹駅などで見掛けても非常に親近感が湧く存在です。
関東バスとしては西工ボディを架装する最終グループが、
このような堂々とした体躯の車となったことは喜ばしいですね。

車内は輸送力確保に重点が置かれていて、
中扉以降も一人掛けの前向き座席が並び、
握り棒が増設された他、側面窓に太い保護棒も付く等
近年の標準化された車内に見慣れた目で見ると、
かなり異様な雰囲気であることも特色です。
このような仕様は1300代に限らず、
前述の車種に共通して見られるもので、
三扉に替わる新たな関東バス標準仕様と言えそうです。

また、従来関東バスでは、例えば5100代のトップナンバーは
B5101というように、1から付番してきましたが、
1400代以降に新設された番代ではどういうわけか、
その理由は不明ですが、例えば1300代のトップナンバーは
B1300というように、0から付番されています。
この新たな付番方法は結構ややこしい気がするのですが、
どういう意図があってこのような方法を取ったのでしょうか。

関東バス C2015


関東バス C2015/三菱KC-MP337K+三菱バス製造(NewAeroStar)

関東バスとしては久々の三菱車となった、
2000代に続き投入された三菱車が2010代です。
型式から判る通り、畜圧式ハイブリッド車MBECSⅢです。
2000代に続き、2010代も全車とも三菱車らしく、
青梅街道営業所へと配置されました。

関東バスとしては電気式ハイブリッド車HIMRの
8000代に続く低公害車の投入であり、
8000代譲りの黄色いハートと青い地球の図案のマークが
正面の社紋位置と側面に描かれています。
前面下部が黒く塗られているのもポイントです。

減速時に、作動油によって窒素ガスを圧縮し、
発進時に、その圧力によってエンジンをアシストする
畜圧式ハイブリッド車は排出物低減効果が少ない等で
結局普及には至りませんでしたが、その中で
2010代は1997年に5両が一挙に投入されています。

HIMRは小排気量のエンジンを搭載するのに対し、
MBECSは従来と同じエンジンとなっていますが、
油圧装置が作動する発進時や減速時は、
独特の走行音を奏でていました。

関東バスでは、この2010代より低床化を見越して、
約30年に渡って採用し続けた三扉と決別したため、
2010代ではツーステップ車ながら四枚折扉となったこと、
富士重工業が三菱車への架装を中止したため、
2010代では三菱純正の車体となったことなど、
関東バスとしてはエポックメイキングな車ですが、
三扉車でないこともあって延命措置はなされず、
2010年までに全廃となってしまいました。

2000代が一方で生き長らえていることを考えると、
三扉車をこの時点で辞めたことは評価が難しいですね。
2010代が三扉車だったらどうなっていたのでしょうか。

関東バス C5135


関東バス C5135/日産ディーゼルU-UA440LSN+富士重工業(7E)

関東バスの標準尺車、5100代ですが、
この車は既に鬼籍入りしております。
狭隘路線を多く抱え、短尺車を揃える関東バスですが、
乗車人員が多く、比較的路線条件の良い路線には、
この手の標準尺車が使用されており、
青梅街道営業所や武蔵野営業所に配置されています。

近年増備が進むノンステップ車の収容力のなさに対して、
経年車であるツーステップ車の収容力を評価して、
Nox・PM低減装置(ケミカルオート製スモークバスターN)の取付等、
延命措置を図る政策で知られる関東バスですが、
さすがにいつまでも、5100代を維持するわけにもいかず、
関東バスではいろいろと対策を模索しているようで、
この車は、そんな収容力確保施策の皮切りとして投入された、
1400代のトップバッター、C1400によって代替されています。

その後の動向から察するに、これら5100代の代替は、
青梅街道営業所の場合は1400代で、
武蔵野営業所の場合は1300代で、
それぞれ進められていくと思われますが、
果たしてどうなるのか、非常に気になるところです。

このように、収容力が買われて生き長らえてきた5100代も、
何らかの形で代替が進められることは、
まず間違いない状況ですので、是非記録されてはと思います。