月別アーカイブ: 2010年10月

関東鉄道 1738MT

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関東鉄道 1738MT/いすゞKC-LR333J+いすゞバス製造(Journey K)

関鉄の各営業所で活躍するJourney Kの中でも、
1738MT・1739MT・1740MT・1741MTは
なかなか特徴的なグループです。

この4両は、土浦商工会議所が実験的に行った、
商店街駐車対策モデル事業の一環として運行された、
「買い物バス」に使用するために、1997年に
土浦営業所に投入されたもので、白色を地色とし
前面には赤色のリボンが、側面には赤色のリボンが、
結ばれた緑色のプレゼント箱がそれぞれ描かれ、
バンパー及びホイールも白色とした専用塗装を纏っていました。
買い物バスは無料であったため、
側面の出入口表示は省略されており、その代わりに
前面には「土浦商工会議所号」などの、
側面には「無料バス」などの文字が入れられていました。

1998年には水戸営業所に移籍しますが、
その際、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」の放送に併せて、
ロケ用セットを転用して千波湖畔に期間限定で設置された
徳川慶喜展示場と水戸駅等を結ぶ周遊バスに使用され、
白色地に前面には梅の枝花が、側面には梅の枝花と城門が
それぞれ描かれ、バンパー及びホイールも白色とした
専用塗装へと同時に変更されました。
この周遊バスは有料にも拘わらず、側面の出入口表示は
省略されており、社名表記及び社番以外は
文字も入れられていなかったのも特徴となっていました。

徳川慶喜展示場の撤去に伴って1999年には
一般路線車に転用され、転用にあたっては、一般色となり
側面の出入口表示も一般的なものへと改められて、
塗装が同型車と比して新しく見えること以外は、
他車との判別は難しくなりました。

しかし、その時の名残として、当時、木床が標準だった
関鉄一般路線車としては異例の床材張りとなっています。
恐らく、当時、関鉄一般路線車としては出色の仕様だった、
「つくば都心シャトルバス」用の1657YT・1658YTあたりに
倣ったものだと推察されますが、一方でそれ以外は、
銀サッシの二段窓にリーフサス、とどめは後半部三方シートと、
当時の関鉄の標準的な仕様を踏襲していて、
1657YT・1658YTに比べると非常に地味な存在です。

ちなみにこの関鉄標準の三方シートですが、
KC-代ですと、KC-RM211GSNだけは何故か
後半部も前向き座席となっているのはポイントです。

座席表皮も緑色に優先席は赤色と、柄物を採用した
1657YT・1658YTに比べて、関鉄標準を貫いていて、
滑り止めの凹凸が付けられた褐色タイル調の床材だけが
ひっそりとその特殊性を示すのみとなっています。
尤もその座席表皮は近年の車体更生で、
順次、柄物へと交換が進んでいますが。

【諸元】
登録番号:水戸22あ2076←土浦22か1941
年式:1997
型式:KC-LR333J
機関:6HA1(8226cc 190PS/2800rpm)
ホイールベース:4.3m

関東鉄道 9154RG


関東鉄道 9154RG/三菱U-MK618J+三菱バス製造(AeroMidi)

茨城観光自動車中古車で、元はメーカーのサンプルカーでした。
茨観では1994年以降、1668・1669・1784・1785・1952と
三菱のサンプルカーを3回に渡って5両投入しており、
それらは9154RG・9155YT・9156YT・9157TC9158TCとなり
関鉄で今も引き続き活躍しています。

この9154RGは茨観中古車を最も多く投入した、
竜ヶ崎営業所に配置されており、配置以降は、
専ら佐貫駅西口―双葉団地線で運用されています。
双葉団地線は途中、谷田川の築堤の関係で、
谷田川を渡る堤橋の起伏が激しく、…(参考動画)
ツーステップの中型車限定運用となっているようで、
9154RG以前は1986年から1988年にかけて大量投入された、
P-MR112Dの1399RG、1400RGが運用されていたようです。
双葉団地線は朝夕はそこそこの本数があるものの、
日中は本数が少ないため趣味者には乗りにくい路線ですが、
堤橋を渡る際のアップダウンはかなり迫力があり、
一度は訪れてみても損は無い路線です。
双葉団地のバス停は双葉団地の商店街の入り口にありますが、
そのアーケードも含めて団地内は懐かしい雰囲気で、
待ち時間に散策しても楽しいでしょう。

後面及び非常口側側面のみの片面ラッピングが施されて
久しいですが、限定運用に就いているので、
広告効果がちょっと薄らいでしまうような気もしますが、
途中、交通量の多い国道六号を横断しますので良いのでしょうか。

仕様は9157TCに準じていて、
自社発注車と異なり銀色に塗装されたバンパーや
前後折戸の扉配置、エアサスペンションなども共通です。
側面方向幕は大型の取付枠を持つにも拘わらず、
茨観時代に標準サイズの側面幕が取り付けられたのも、
また9157TCと同様となっています。

一方で、9157TCと異なる点は、
1668、1669、1784、1785、1952は
茨観では後面方向幕を使用していなかったことからか
後面方向幕は取付枠を持ちながらも未装着で使用され、
そのうち、9155YT、9156YT、9157TCは関鉄移籍時に
後面方向幕が取り付けられていますが、その一方で、
9154RG、9158TCは未装着のままとされたことです。
2009年に9158TCは後面方向幕が装着されましたが、
こちらは相変わらずとなっていますが、にも拘わらず
後面窓のラッピングを後面方向幕の部分のみくりぬいてあるのは
なかなか興味深い姿と言えます。

【諸元】
登録番号:土浦22か1668
年式:1994
型式:U-MK218J
機関:6D17(8201cc 210ps/2900rpm)
ホイールベース:4.39m

阪東自動車 239


阪東自動車 239/日野KC-HU2MLCA+日野車体(BlueRibbon)

阪東初のワンステップ車として
1997年に投入された239・240・241のうちの1両です。
新塗装の採用、側面窓の逆T字窓化加え、
ホイールベース4.8mのL尺を選択したという点で、
登場当時は衝撃的な存在でした。
サスペンションもエアサスペンションとなるなど、
初物づくしのグループとなっています。
ただし、車椅子スロープは備えていません。

阪東の新時代を切り拓いたと言えるこのグループも
302・303の登場で2010年に廃車となっています。
以前、阪東の中古車と言えば同じ東武系列の
朝日・茨急・東野・十王辺りに移籍するのが定番でしたが、
近年、阪東の中古車は東武系列外にも普及しており、
サンデン・道北・熊バスなどへも移籍するようになりました。
中古市場の変化に加え東武(朝日)系列では
中型車へのダウンスケールを進めていることも
近年のこのような動向に関係があるかと思います。

しかし、このグループが東武(朝日)系列の
日光交通に移籍したことを知り驚きました。
日光交通は日光の定期観光バス等を運行する以外に、
2008年に合併した東武ダイヤルバスから引き継いだ、
一般路線も運行しており、そちらで使用されているようです。
3両全てが移籍したかどうかは未確認ですが、
久々の系列内移籍を果たしたことに加え、それが、
一般路線はダイヤル時代より中型車がメインだった
日光交通への移籍となると驚きを隠せません。
状態も良好なグループですので、
新天地での末長い活躍を期待したいところです。

しかし、阪東も12年きっちり使用するようになるとは、
時代の変化を感じざるをえません。
1997年式の235・236・237・238のうち、
最後のツーステップ車として生き長らえた238以外は
車令10年で廃車となったことを考えると、
1998年式の活躍は特筆に値するでしょう。
このように折角の長命にも拘わらず、撮りなおす機会に恵まれず、
酷い写真で紹介せざるをえないところが悔やまれます。