月別アーカイブ: 2010年10月

バスマガジン Vol.43 感想

筆者が懇意にさせて頂いている、
Mr.ジョソ様のブログ、「風見鶏は啼いているのか」の中で、
私が最も楽しみにしている企画の一つに、
各バス雑誌のレビューがございまして、…(参考記事)
2009年9月発売のバスマガジン Vol.43の
おじゃまします!バス会社潜入レポートにて、
我らが関東鉄道グループが特集されましたので、
関鉄ユーザーらしく、この記事だけをレビューさせて頂きます。

もちろん、筆者は出版社の回し者でも何でもないので、
提灯記事なぞ書くわけもなく、多少は辛口なので、
それで良ければという方だけ、お読みください。

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関東鉄道 9257TC

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関東鉄道 9257TC/日ディU-UA440LSN+富士重工業(7E)

2005年から投入の続く新京成中古車ですが、
いすゞ車がその陣容の中心となっていて、
日ディ車は今のところ9257TC・9309TRのみと
少数派に留まっています。

元々、日ディ車が少なかった関鉄では、
U-UA系は他は9098RGが在籍するぐらいで、
しかもこちらは高出力のV8エンジンを搭載し、
車体は7Bとなり、トップドアでメトロ窓と、
元々日通学園(流通経済大学)の自家用車だっただけに
路線車とは言い難い仕様ですので、
やはり9257TC・9309TRは特別な存在です。
尤も、運用上は特に区別されることなく
使用されているのは関鉄らしいところです。

外観は関鉄のツーステップ車では少数派の
ブラックサッシの二段窓が目を引きます。
また中古車としては初めてLED行先表示器が
採用されたのもポイントとなっていて、
1812MK、1813YT、1816MK、1817MK、1823MK、
1871YT、1872YTといった僅かな例外を除き、
既存の車のLED行先表示器への取り換えを
殆ど行わない関鉄にあっては、
これまで1770TC・1771TCだけだった
ツーステップ車にLED行先表示器の組み合わせが
これ以降、ようやく普通に見られるようになりました。

なお、新京成の特徴といえる大型の後面方向幕は、
LED化に際し関鉄標準の横長のものとされましたが、
方向幕時代の枠を残したまま施工されており、
P006程ではないにせよ多少違和感のある仕上がりです。

車内は新京成時代のままの上半分褐色下半分焦茶色で
座席表皮は臙脂色の柄物となる落ち着いた雰囲気です。

ジェイアールバス関東 L527-04506


ジェイアールバス関東 L527-04506/日野ACG-HU8JLFP+J-BUS(BlueRibbonCity)

ジェイアール東海バス中古車です。
愛・地球博開催時にシャトルバス用として投入された車で、
その後は瀬戸支店で一般路線車として使用されてきましたが、
ジェイアール東海バスが一般路線バス事業から撤退する際は、
名古屋支店に移籍して愛知工業大学特定車として使用され、
他の一般路線車と異なり、引き続き在籍し続けました。

しかし、2010年に、この5両のうち3両は、
ジェイアールバス関東土浦支店に移籍して
9月末より新天地での活躍を開始しています。
茨城県内の路線車としては初のブルーリボンシティで、
かつ、初の電気ディーゼルハイブリッド車となり、
早くも注目を集めています。

日野のハイブリッド車はHIMRで実績のあるパラレル式で、
基本的に走行はディーゼルエンジンで行いますが、
発車時や登坂時などエンジンに負荷が掛かる場合に、
エンジンに直結されたモーターでアシストするという機構で、
アシスト時以外はモータ―を発電機として使用し充電しており、
そのための大容量の蓄電池を搭載しているのが特徴です。

HIMRの呼称が残っていたHM-代までは、
この蓄電池のスペースの問題があり、
低床化はワンステップが限界となっていましたが、ACG-代からは、
蓄電池をトヨタ・Prius用のニッケル水素電池に変更し、
併せてインバータを小型化してこれらを屋根上に搭載することで、
低公害化とバリアフリー化の両立が達成されました。
以降、低価格も相俟って広く普及し、大都市部に限らず
全国各地で見られるようになりました。
対する三菱はシリーズ式のハイブリッド車を市場投入しましたが
価格差や保守性から既に450両以上を売り上げている日野に対し、
三菱の販売実績は僅かで、大きく水をあけられている格好です。

車体構造はBlueRibbonCityのKL-代のノンステップ車とは
全く異なる前中扉間ノンステップとなっており
厚い幕板は相変わらずであるものの、
側面の窓割などは自然な感じに仕上がっています。
この車はACG-代としてはごく初期のロットで、
灯火規制適合以前の仕様となっているため、
側面のリフレクタが無い他、リアのランプ配置も異なります。

塗装は移籍にあたってしっかり塗り直されていて、
塗り分けはジェイアール東海バス時代とは
似て非なる仕上がりとなっています。
ただし屋根上のユニットや幕板部に描かれたロゴは
どうもジェイアール東海バス時代そのままのようです。

車内はSuica対応とされたワンマン機器以外は
基本的にジェイアール東海バス時代そのままとなっており、
前半分は一人掛けの、後半分は二人掛けの前向き座席で、
戸袋部は優先席として肘掛付き三方シートとされ、
座席表皮は優先席が赤紫系のチェックの柄物、
他は群青系のチェックの柄物とされています。
最後部の座席には中央に幅の広い肘掛けがありますが、
これはどうも重量の関係で定員減を図るためのメーカー仕様らしく、
ジェイアール東海バス特有のものではないようです。

ホイールベースが短いため戸袋部がやや窮屈な印象である他は
KL-代のノンステップ車に比べ無理のないレイアウトとなっていて、
中扉後には座席がしっかり5列とってあります。
新車然としている外観に対し、車内は僅かながら草臥れ感もあり、
細部に目をやるとやっぱり中古車なんだなあと感じる部分もありますが、
この辺りは今後の手入れの中でブラッシュアップされていくことでしょう。