月別アーカイブ: 2020年5月

関東鉄道 2128TK


関東鉄道 2128TK/日野SKG-HX9JLBE+J-BUS(Poncho)

2016年につくば市コミュニティバス「つくバス」の
「小田シャトル」及び「吉沼シャトル」専用車として
つくば北営業所へ投入された2127TK~2131TKの5両は
同系統に狭隘区間があるため、小型車となりました。

同系統の専用車で老朽化の進む1898TK~1901TK及び
1903TK~1906TKを順次代替すべく投入されたもので、
2017年には1898TK・1901TKが廃車となっている他、
1899TK・1900TK・1903TK・1905TKも路線車へと転用
1899TKはつくば中央へ、1900TK・1904TKは守谷へ
1903TKは関鉄グリーンバス石岡営業所へと転出して
以降は1906TKが、予備車として残存するのみです。

「つくバス」専用車としては初の日野ポンチョですが
仕様は関鉄が受託する他のコミュニティバス用を踏襲、
ホイールベース4.825mのL尺(ロング)2扉仕様です。

車内は内張りが灰色、床が濃灰色石目調の床材張りで
座席配置は左側前向き1人掛2列、右側前向き1人掛5列、
右側の1・2列目は車椅子固定用の折畳座席となります。
座席表皮は既存の専用車に併せ青色のジグザグ柄です。

さて2006年4月1日の運行開始したこの「つくバス」は
2019年4月1日、2011年4月1日改正以来の再編が行われ
バス停数を111箇所から223箇所へとほぼ倍層させた他、
つくばセンター~とよさと病院間の「上郷シャトル」と
みどりの駅~とよさと病院間の「西部シャトル」を新設
更にジャンボタクシーを活用した筑波地区支線型バスや
富士見台~牛久駅西口間の茎崎地区実証実験バスも開業
また茎崎地区を経由する一般路線バスに対する運賃補助、
11D系統土浦駅~野田団地~つくばセンター線の増便等
「つくバス」再編以外にも様々な施策が実施されました。

更にSDGsをプロモーションするために専用車の外装も
「これからの やさしさの ものさし」をコンセプトに
新たにデザインされたものへ全車が順次変更されました。

但し、「つくバス」は専用車の増車は行わなかった上に
バス停の増加により所要時間も平均15分程度伸びており
加えて系統増により全体で334便から283便へ減便され、
少なくとも既存のバス停を利用する乗客の利便性は低下
結果的、開業以来の初の利用者減を招いてしまいました。

また市にとっては運行の負担の大きい「つくタク」から
利用者の移行を狙っていた支線型バスも苦戦しています。
運賃補助や増便などの施策は概ね成功しているようです。

【諸元】
登録番号:つくば200か・669
年式:2016
型式:SKG-HX9JLBE
機関:J05E-J5-V(5123cc 180ps/2800rpm)
ホイールベース:4.825m

関東鉄道 9478MR


関東鉄道 9478MR/日野PJ-KV234L1+J-BUS(Blue Ribbon Ⅱ)

京成バス中古車で、京成バス時代の社番はN504です。
2005年に長沼営業所草野車庫へ投入された日野大型車
N501~N504の4両はホイールベース4.8mの短尺車です。

日野車が主力である同車庫や船橋営業所花輪車庫では
ホイールベース5.2mの標準尺車を投入してきましたが
日野大型車がいすゞ大型車のOEMとなったことを受け
千葉営業所等向けのいすゞ大型車と仕様を揃えたのか、
以来これらの車庫においては短尺車の増備が続きます。
廃車後は、2018年に守谷営業所へと投入されています。

関鉄にあっては先行して同年に守谷営業所へ投入された
元N502の9469MRを皮切りに以降同型車の投入が続き、
つくば中央営業所や土浦営業所でも見ることができます。

外観ではデンソー製の走行風取込式クーラーが目立つ他
エンジンが直列6気筒となり左側面後方の開口部が消え、
灯火器保安基準の改正を受け反射板が設置されています。
また京成時代に設置されたLEDデイライトも目立ちます。
ワンステップ仕様の短尺車ゆえに、やや腰高な雰囲気で
ノンステップ仕様の標準尺車とは遠目にも判別可能です。

車内は言うまでもなく京成時代のままで内張りは白灰色、
床は通路部が平滑な濃緑色の、他が緑色の床材張りです。
座席配置は、左側前半が前向き1人掛と横向き2+2人掛で
後半は前向き1人掛2列と前向き2人掛2列とされており、
右側は前向き1人掛7列と前向き2人掛2列となっていて、
うち4・5列目は車椅子固定用の折畳座席とされました。
中扉後方にも立席を確保している、京成らしい仕様です。

大都市部でも排出ガス規制に対応した車への代替が進み
また少子高齢化によって利用者数が減少しつつあるため
国内の中古車市場に出る車が減少しているようですが、
京成から中古車の供給を受けられることは強みですね。

【諸元】
登録番号:つくば200か・837
年式:2005
型式:PJ-LV234L1
機関:6HK1-TCC(7790cc 260ps/2700rpm)
ホイールベース:4.8m

ジェイアールバス関東 L537-04511


ジェイアールバス関東 L537-04511/日野PK-HR7JPEA+日野車体工業(Rainbow HR)

東急バス中古車で、東急バス時代の社番はT537です。
2004年に弦巻営業所へ投入されたT530~T537の8両は
東急で初のPK-規制のレインボーHRとなっていました。
2017年に廃車となった後はJRBKへ移籍を果たしており、
2018年に水戸支店へと投入されて活躍していましたが
水都東線を含む、水戸支店の一般路線の全廃に伴って
2020年に県内の佐野支店古河営業所へと転出しました。
水戸支店では初の中型ロング車であり目立つ存在でした。

レインボーHRはPK規制適合へのマイナーチェンジにて
エンジンが横置き直列6気筒から縦置き直列5気筒となり
後方のデッドスペースが狭まり、床面積が増えています。
これにより側面窓最後方の目隠し部分がなくなりました。
また2006年に実施された灯火器保安基準の改正に備えて
テールランプが下方に動き側面反射材も設置されました。

車内は東急時代のままで上半分象牙色・下半分明緑色、
座席配置は左側前半が前向き1人掛・横向き1+2+2人掛、
そこから中扉を挟んで後半が前向き2人掛3列とされて、
右側は前向き1人掛6列・前向き2人掛3列とされており
同2~6列目は車椅子固定用の折畳座席とされています。

座席表皮は横向き座席と右側2~6列目が灰色の柄物で
他は群青色の柄物とされこちらも東急時代のままです。
握り棒は乗降口付近が黄色、他は黒色の緩衝材が巻かれ
車内表示機は前年に投入されたL427-02510と同様に、
レシップ製の15インチ2画面仕様OBC-VISION”D”です。

茨交との競合から乗客の減少が著しかった水都東線は、
2016年3月26日改正で平日25往復休日12往復に減便、
2018年3月17日改正で平日19往復休日12往復に減便、
2019年4月1日改正で1往復以外赤塚駅南口発着へ変更、
2019年11月23日改正で平日12往復休日6往復に減便と
減便が続き遂に2020年3月31日で廃止となりましたが
翌日から関鉄が水都東線の運行を引き継いでいます。