月別アーカイブ: 2015年4月

茨城交通 水戸22あ1102

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茨城交通 水戸22あ1102/日野P-RJ172BA+日野車体(Rainbow)

かつての茨交の主力だった、いわゆる「一つ目RJ」のうち、
最後に残った一両が、この自社発注車の1102です。
茨交には、昭和54年排出ガス規制適合K-RJ172AAが
1981年にはまず11両、そして続く1982年には12両、
1983年には更に10両、1984年には11両の合計44両、
それに続き、昭和58年排出ガス規制適合P-RJ172BAが
1984年に9両、1986年に2両、1987年に7両の計18両と、
自社発注車だけで合計40両の「一つ目RJ」が投入され、
うち、最終ロットとなった5両のうちの1両にあたります。

K-RJ172AAとP-RJ172BAとではメーカーの仕様変更で
前面行先表示機周辺の造作が多少異なっています。
K-RJ172AAは、側面窓の上辺と前面窓の上辺とが
一直線で前面行先表示機が大型の場合、突出しますが、
P-RJ172BAは、側面窓の上辺より前面窓の上辺が低く
前面行先表示機が大型でも屋根は一直線となります。

仕様としては茨交では一般的な後折戸となっています。
また側面方向幕が腰板部に配置されたロットもありますが、
この車は最終期のロットらしく側面窓に配置されました。
前面方向幕周囲が青色、側面方向幕周囲は象牙色です。
このロットは登場時より、万博カラーを纏っていましたが、
車体更生時に後半の帯が上が臙脂色・下が紺色から、
現在一般的な上が紺色・下が臙脂色に変わりました。
サイドミラーがいわゆる幽霊ミラーとされていることも、
力強い印象で好感が持てるところとなっていますね。

車内もまた往年の茨交としては標準的なものとされ、
内張りは伝統の上半分象牙色・下半分薄緑色のもの、
床は木床、座席表皮は緑色一色のものとなっています。

茨交で現存する車としては唯一パワーステアリングなしで
取り扱いには非常に苦労されていることとは思いますが、
今や全国的にも希少となっている「一つ目RJ」をそれでも
動態保存的に維持されていることは嬉しい限りですね。

関鉄グリーンバス G068


関鉄グリーンバス G068/三菱KC-MP747K+三菱バス製造(New Aero Star)

神奈中中古車で神奈中時代の社番はお159です。
1998年、横浜営業所舞岡操車所へ投入された後に、
2004年に横浜神奈交バス舞岡営業所へ運行委託され
併せて社番がお0159へ変更されました。
2012年には相模原営業所三ヶ木操車所に転入して、
社番がつ05へ変更されたものの2013年に廃車となり、
関鉄へ移籍、2015年に鉾田営業所へ配置されました。
1998年式が車齢17年目にして投入されたということに
近年の中古車確保の難しさを感じるところですね。

神奈中の特徴な仕様である運賃支払い方法表示窓は
残念ながら綺麗に埋められており痕跡はありません。
側面行先表示機は神奈中時代は前扉と中扉の中間に
標準サイズのものがありましたがこれを取付枠ごと撤去し、
中扉前方の側面窓下段に上方に寄せて取付枠を設置、
その中に拡大サイズのものを収めており目を惹きます。

新設された取付枠は窓柱にあった降車釦と干渉するため、
その部分のみオージ製WS-220降車釦を新設しており、
他の窓柱はオージ製WS-210降車釦とされている中で
目立つところとなっており、改造の際の苦心が伺えます。
また行先表示機の配線は構造上窓柱に隠すことができず
露出していますがチューブで綺麗に仕上げられています。
一方、後面行先表示機は元々の取付枠を活かしつつ、
標準サイズから横長サイズに換装されています。
なおLED行先表示機は新品が装着されたようです。

屋根上には、三菱重工製のクーラーを挟むような形で、
四角の通風機が前方に一基、後方に二基あるのも
賑やかな感じがして、気になるところといえますね。
塗装は低床色で窓周りの黒色塗装もしっかり入りましたが、
9364TC・9367MKと異なり側面窓のサッシは銀色のままで
不思議な感じの仕上がりとなっているのも注目です。

車内は基本的に神奈中時代のままとされており、
内張りは灰色一色、床は灰茶色の床材張りのまま、
座席表皮も、優先席が優先席マークが配されている
赤紫色の市松模様、他が青緑色の市松模様のまま、
注意書きのステッカーも一部そのままとなっています。
乗降口側のうち前半が前向1人掛1列と横向2+1人掛、
後半が前向2人掛1列・後向2人掛1列・前向2人掛1列、
非常口側が前向1人掛5列(うち4・5列目が折畳)で
そして前向2人掛1列・後向2人掛1列・前向2人掛1列、
という座席配置もそのままとなっているのも特徴です。
なお、乗降口側の横向座席と非常口側の2・3列目が
優先席となっており、他社より優先席が多めです。
また車椅子固定箇所の降車釦の設置方法も独特です。

分離子会社にも次第にノンステップ車が増えてきており、
少しずつですが着実にバリアフリー化が進んできましたね。

【諸元】
登録番号:水戸200か1503
年式:1998
型式:KC-MP747K
機関:6D24(11945cc 240ps/2200rpm)
ホイールベース:4.8m

関東鉄道 9391MT


関東鉄道 9391MT/三菱KK-MJ26HF改+三菱ふそうバス製造(Aero Nostep Midi).

京成バス中古車で、京成時代の社番は3367です。
2002年に投入され、松戸営業所に配置された車で
中型車らしく流山線・日大線等で使われていました。

2000年、三菱はノンステップ仕様の中型車として、
Aero Nostep Midiを開発し、販売開始しました。
中型車幅、かつ、中型車と同じエンジンを使いつつ
チェーン式アングルドライブを採用することによって、
リアオーバーハングを短縮することに成功した
Aero Midi MJシリーズをベースとして開発された
Aero Nostep Midiは7m級と9m級をラインナップ、
型式はいずれもKK-MJ26HF改となっています。

Aero Midi MJシリーズは、そのコンセプト故に、
それまでは7m級が主体となっていましたが、
うち9m級は、全長は一般的な中型車に抑えつつ
MJシリーズのリアオーバーハングの短さを活かし
ホイールベースを5.26mと極めて長くとってあり、
低床部を広くとっているのが特徴となっています。
その独特なプロポーションゆえにファンの間では、
「ダックスフント」という愛称で親しまれています。

斯様に意欲的な設計のAero Nostep Midiですが、
駆動系が特殊であるため整備性に難があることや
ホイールベースが長く取り回しに難があることから、
結局はあまり普及せずに販売を終えています。
なおAero Nostep Midi登場以前にも同様の発想の
警察の人員輸送車向けモデルもありました。

さて、京成は2002年、Aero Nostep Midiの9m級を
3363・3367の2両、松戸営業所へ投入していますが、
2013年には3363が千葉内陸バスに移籍しており、
1186の社番が割り振られて新天地で活躍を開始、
残る3367も2014年の廃車後に関鉄へ移籍を果たし
2015年、9391MTとして水戸営業所へ配置されました。
Aero Nostep Midiの9m級の投入は関鉄としては、
1816MK1817MK以来であり、注目されるところです。

塗装は低床色で側面窓周囲の黒色塗装も施されて
1816IT・1817HSと似た雰囲気に仕上がっていますが、
こちらは側面窓が一般的なクリアガラスであること、
中扉の窓に赤字で注意書きが入れられていること、
屋根上前方に丸型の通風機が載せられていること、
また、インターホンが中扉寄りに設置されていることが
1816IT・1817HSとの外観上の違いとして挙げられます。

車内は内張りは白灰色一色のものとなっている他
床は、通路部が滑り止め付きの濃緑色の床材張り、
他が平滑な濃緑色の床材張りという組み合わせで、
2002年式以降の京成の標準的仕様とされています。
また車内の握り棒は乗降口付近は黄色の緩衝剤巻き、
他は黒色の緩衝材巻きとなっているのも同様です。

座席配置は乗降口側前半が前向き1人掛3列、
乗降口側後半が前向き2人掛2列となっており、
非常口側が前向き1人掛6列と前向き2人掛2列で
座席表皮は京成時代に桃色の柄物のものから、
2006年式以降で採用の「標準仕様ノンステップバス
認定制度における2005年以降標準仕様への改正」に
対応した薄青色の柄物へ張り替えられています。

水戸営業所に配置された中古車としては初めての
ノンステップ車であり今後の活躍に期待ですね。

【諸元】
登録番号:水戸200か1520
年式:2002
型式:KK-MJ26HF改
機関:6M61-3(8201cc 225ps/2900rpm)
ホイールベース:5.26m