関東鉄道 9382TC

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関東鉄道 9382TC/三菱KK-MK27HM+三菱バス製造(AeroMidi)

東急バス中古車で東急時代の社番はS467です。
2003年に瀬田営業所へと投入された中型ロング車、
S467・S468・S469・S470のうちの一両です。
ぽると出版「バスラマインターナショナル」の連載企画、
「超長期実用テストレポート」の対象車であった車で
その走行距離、燃費、点検・整備状況・運用等が
各号で詳細にレポートされていたことが特筆されます。

当初は僚車と共に二子成城線で運用されていたものの、
中型ロング車故の車内の流動性の悪さが祟ったのか、
2006年から環八線・世田谷線等に転用されています。
以降も2014年の廃車まで瀬田営業所で活躍の後、
関鉄に移籍し、土浦営業所へと配置されています。

この車は関鉄の中古車としては初の中型ロング車で、
2003年に1869MT1870TRの2両を投入したものの、
以降、中型ロング車を投入することがなかった関鉄では
早くも非常に目立つ存在となっています。

1869MTと異なり銀サッシの逆T字窓であるためか、
9341TRと同様、側面窓周囲の黒色塗装が省略され、
非常に軽快な印象となっているのが注目されます。
7017SWのように銀サッシのままで黒色塗装を施すと、
どうしても違和感がある仕上がりとなりますので、
9382TCのこの仕上がりは好印象ですね。

また側面行先表示機が前扉直後に設置されており、
1869MTとは中扉前方の窓配置も異なります。
その他、屋根上のマーカーランプが省略されていること、
後部に補助ウィンカーと補助ブレーキランプがあること、
車椅子スロープが可搬式で車内に収納されていることも、
1869MTとの相違点となっており、気になるところです。

車内は他車同様、殆ど東急時代のまま使用されており
内張は上半分象牙色・下半分明緑色となっています。
座席配置は乗降口側が前向1人掛が3列とされ、
その後にスロープ置き場を兼ねた立席スペースがあり、
中扉を挟んで前向2人掛が3列並べられており、
非常口側は前向1人掛が6列、前向2人掛が3列で、
中扉向かいの5・6列目が跳上座席となっています。
なお、両側共中扉直後の座席は2人掛といいつつも、
幅が狭くなっており実質1.8人掛といった雰囲気です。

座席表皮は低床部にある座席が灰色の柄物とされ、
他は水色の柄物という組み合わせとなっています。
床は灰色の平滑な床材張りとなっています。

また運転席背後は、停留所名表示器が設置された他は、
東急時代のままの黒色のアクリル板が残されており、
通常運転席背後に設置されている名札掲出ボードは、
側面行先表示機の裏側にあるのも異彩を放っています。

【諸元】
登録番号:土浦200か1377
年式:2003
型式:KK-MK27HM
機関:6M61-3(8201cc 225ps/2900rpm)
ホイールベース:5.56m

関東鉄道 9382TC」への2件のフィードバック

  1. hituji

    こんばんは。バスラマのモニター車とはさらに驚きです。整備履歴は先号のバスラマで瞭然ですが、今後の活躍に期待ですね。

  2. 大曽根線

    >>hituji様
    いつもコメントありがとうございます。
    東急のMKロングといえば…と思い、バスラマを見たらモニター車でした。
    前事業者の整備状況が分かると整備もしやすいかもしれませんね。

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