月別アーカイブ: 2013年10月

終点の景色:小堀

99FH020016
関東鉄道 小堀(おおほり)

小堀循環(小堀~取手駅入り口~かたらいの郷)の折返場です。
小堀循環は1911年から実施された利根川の改修工事によって生じた、
取手市の飛び地である小堀地区と対岸の市街地を結ぶ、
取手市の福祉バスで、運行は関東鉄道に委託されています。
小堀地区の南側には、かつての流路の痕跡が古利根沼という
三日月湖として残されており、県境もここに引かれています。

元々、小堀地区と対岸の間には、1928年に運航を開始した
小堀の渡しと呼ばれる無料の渡し舟が運行されていましたが、
利便性や安全性の観点から、1999年に小堀循環に代替され、
小堀の渡しは、有料の観光船として存続されることとなりました。
小堀の渡しの小堀乗船場は当折返場の近くにあります。

小堀循環は小堀地区内の道路が狭隘であることに加えて、
途中で経由する利根水郷ラインは起伏が激しいため、
短区間ながらもなかなかスリリングな路線となっています。

阪東自動車 550


阪東自動車 550/日産ディーゼルPDG-RM820HAN+西日本車体工業(F-Ⅰ型96MC)

我孫子駅北口と電力中央研究所我孫子地区を結ぶ
送迎バス専用の特定車として投入された車です。
阪東の中型車では唯一無二の日産ディーゼル車で、
元来日野ユーザーで特定車も大半が日野車である
阪東にあっては異端といえる存在となっています。
貸切車・自家用車向けでツーステップ仕様専用の
ホイールベース4.4mのH尺車が選択されています。
なおエンジンは、三菱ふそう製となっています。

車体は西日本車体工業が日産ディーゼル車専用に
1998年より設定するオリジナルスタイルのものが
ヘッドライトが組み込まれたフロントバンパーが
2006年の灯火器保安基準改正に適合しなかった為、
フロントガラスの形状などはこれを踏襲しつつも、
フロントバンパーはB型96MCと共通のものとした
F型07MCとされ、これも阪東では唯一の存在です。

外装は薄水色を地色とし側面窓周囲を黒色に塗装し
電力中央研究所のロゴ・キャラクターを配しており
後に英字のロゴとキャラクターは剥がされました。
また扉配置は特定車ながら中引戸となっています。
側面窓は濃色ガラスで黒サッシのメトロ窓ですが、
ツーステップ車のため、やや腰高な印象がします。
またクーラーはメーカー標準仕様のデンソー製です。

この送迎バスは平日の8時~19時のみの運行であり、
本数は1時間1本~3本程度と1両で充分賄えますが、
電力中央研究所の公開日には、一般路線車を用いて
大幅な増発がなされるのも特徴となっています。

関東鉄道 9373YT


関東鉄道 9373YT/三菱KC-MP747M+三菱バス製造(Aero Star)

南海バス中古車です。
この車は、2000年に泉北コミュニティバス専用車として、
泉北営業所へ投入された14両のうちの1両でした。
金剛駅と狭山ニュータウンを結ぶ泉北コミュニティバスは
いわゆるコミュニティバスではなく、一般路線ですが、
1987年、扉配置こそ当時の南海では一般的な後引戸ながら、
前面が観光前構、側面窓がスモークガラスの固定窓とされた、
豪華仕様のエアロスターMが専用車として投入されて以来、
この愛称が付けられ、他路線と差別化が図られています。

この初代専用車の代替のために投入されたこの車は、
スモークガラスの固定窓という仕様を受け継いでいる他、
堺シャトルと共通の塗装だった初代専用車とは異なり、
薄黄色に花模様のステッカーが貼られた専用の外装とされ、
南海の路線車の中でも一際目を惹く存在となっていました。
ちなみに花模様のステッカーは側面窓に掛かる大きなもので、
しかも緑色・桃色・茶色の三種類が用意されていました。
扉配置はノンステップ車ということで中引戸とされていますが、
中扉下部に明かり窓があるのも目を惹くところです。
その他、純正のホイールキャブも引き続き装着されていました。

また後面については、ナンバープレート取付座の設置位置が
メーカー標準の腰板部ではなくバンパー部とされ目立ちますが、
これは当時の南海の路線車としては、ごく一般的な仕様です。
テールランプは、裾部はテールランプとウィンカーのみとされ、
腰板上部に補助ブレーキランプと補助ウィンカーが付く上に、
バンパー内にバックランプを埋め込んだ独特の配置です。
またクーラーが前方に搭載されているのも注目されますね。

車内も先代専用車に併せる形で、やはり豪華な仕様とされ、
灰色の内張りに、濃灰色の床材張り、茶色の運転席周りで、
天井中央部には幅広のラインライトとラインクロスファンが奢られ
座席は白色で布製のヘッドレストカバーと肘掛が付けられた
ハイバックシートとされるなど貸切車並みとなっています。
また運転席背後には液晶テレビがつけられていました。

座席表皮は一般席・優先席共に、臙脂色と灰茶色の斑模様に、
黄色・桃色・水色・灰茶色の模様が入った柄物とされており、
前輪タイヤハウス側面の緩衝材も同様の生地となっています。
座席配置は前輪タイヤハウス上と乗降口側前半部のみが
前向き一人掛けである他は、前向き二人掛けとされており、
乗降口側が前半4列・後半3列、非常口側が9列という、
南海の当時の標準仕様より座席数を増やしたものです。
また、戸袋部の2列は車椅子固定用の折り畳み座席ですが、
折り畳みに備えて座面側面に降車釦が付いています。

その他、前輪タイヤハウス上の一人掛け座席の後方には、
樹脂製の荷物置きが設置されているのも目を惹きます。
つり革はおにぎり型で、握り棒は黒色の緩衝剤巻きです。

2013年に新たな泉北コミュニティバス専用車が投入され、
この14両については、一部が分離子会社に転出した他、
うち2両が9373YT・9374YTとして関鉄入りしています。
移籍に際しては、当然ながら塗装が変更された他
ホイールキャップもさすがに取り外されていますが、
豪華な原型を比較的留めているのが嬉しいところです。
側面窓周囲は元々黒色のサッシに合わせられたのか、
無難に黒色に塗装されており、引き締まった印象です。
車内も液晶テレビが外された他は、ほぼそのままとされており、
ヘッドレストカバーなども装着されたままとされています。
非常に特徴がある車両だけに、当地での活躍が楽しみです。

【諸元】
登録番号:つくば200か・487
年式:2000
型式:KC-MP747M
機関:6D24(11945cc 240ps/2200rpm)
ホイールベース:5.3m