月別アーカイブ: 2010年12月

関東鉄道 1659YT


関東鉄道 1659YT/三菱U-MK218J+三菱バス製造(AeroMidi)

元々、路線車では少数派だった三菱車の場合、
その数はいすゞ車に比べると圧倒的に少なく、
関鉄の自社発注車の主力である中型車であっても、
P-MK116Jが4両(水戸3、鉾田1)、
P-MK117Jが6両(水戸3、鉾田1、土浦1、下妻1)、
U-MK117Jが12両(水戸4、鉾田5、土浦2、石岡1)、
という具合にその数は限られたものとなっています。
U-MK218Jに至っては1659YT・1660HKの2両のみで、
その後、路線車で三菱車の中型車の自社発注車は、
PA-MK27FHまで、空白となってしまいます。

1659YTは、つくば市の肝いりで1994年に
運行開始された「つくば都心シャトルバス」用として、
当時の関鉄の自社発注車としては異例ともいえる、
ニーリング機構付きエアサス、逆T字窓、床材張りという
豪華仕様の専用車、1657YT・1658YT(U-MK618J)の
予備車的な位置づけで投入されたものと思われ、
登録番号も、1657YT・1658YTの続番となっています。
尤も、そこは担当車制の関鉄らしいところですが、
1657YT・1658YTこそ、専らつくば都心シャトルバスを
中心に運用されていたものの、これらが入れない日には、
大型車・中型車を問わず様々な車が運用されていました。

このような状況で投入された1659YTは、
前面こそ、非常に洗練されたスタイルとなりましたが、
車内は相変わらずの木床に後半部三方シートで、
座席表皮もチェック柄の1657YT・1658YTに対し、
相変わらずの緑一色のものとなるなど、
基本的に従来の仕様を踏襲したこともあり、
花形ともいえる1657YT・1658YTに比べると、
なんとも地味な存在となってしまいました。

当時、西大通り沿いの二の宮地区は路線バスの便が悪く、
わざわざ二の宮団地内に立派なバスターミナルを用意して、
1時間当たり2?3本と気合あるダイヤで運行を開始しましたが、
1998年、ひたち野うしく駅開業を控え、西大通りを経由する、
ひたち野うしく駅―つくばセンター間が開業すると、
より利便性の高いそちらへと乗客が移ってしまって、廃止となり、
折角の二の宮団地内のバスターミナルも解体されてしまいました。
強いて言えば、つくば市のコミュニティーバス、「つくバス」の
「学園南循環」が途中、ほぼ同じルートを通っているため、
「つくば都心シャトルバス」はこれに発展的解消を遂げたとも
まあ、説明できなくもないのですが…。

なお、下写真のC15系統松代循環は、
つくば駅周辺の自動車交通需要を抑制する
交通需要マネジメント(TDM)実証実験の一環として
運行開始したコミュニティーバス「つくつくバス」のうち、
「松代近隣シャトル」を一般路線化したもので、
そういう意味では何かの因縁を感じる組み合わせですね。
方向幕のローマ字に誤植があるのも堪りません。

2005年に1657YT・1658YTが水海道営業所に転出した後も、
つくば中央営業所で引き続き活躍していましたが、
2011年には水海道営業所に転出しました。


関東鉄道 1659MK/三菱U-MK218J+三菱バス製造(AeroMidi)

1823YTが移籍に際してLED行先表示機に交換されたのに対し、
こちらは特に大きな改造も無く使用されています。
なお、座席表皮はつくば中央営業所時代に、
1809TR以降の自社発注車と同じ柄物に交換されています。

【諸元】
登録番号:土浦22あ1655
年式:1994
型式:U-MK218J
機関:6D17(8201cc 210ps/2900rpm)
ホイールベース:4.39m

関東鉄道 9207TC


関東鉄道 9207TC/いすゞP-LV314L+アイケイコーチ(Cubic)

京成中古車です。
京成は車両の使用年数が長かったこともあり、
それまで、中古車を放出することは稀でしたが、
排気ガス規制強化を契機として、2002年以降、
関鉄へ多数の中古車を送りこむようになりました。

関鉄では1989年以降、中古車の投入を進めてきましたが、
これまで投入されてきた、神奈中・京阪・西武等の中古車は、
関鉄移籍の段階で車令9―11年程度と若く、
移籍に際しては自社発注車に準じた車体更生が実施され、
関鉄移籍後も10年前後も活躍する場合が殆どでした。

しかし、2002年から2004年に関鉄へと投入された
京成中古車はそれまでの中古車とは異なり、
関鉄移籍の段階で車令12―14年程度と決して若くはなく、
移籍に際しては塗装変更以外はあまり手を加えずに使用され、
関鉄移籍後、5年前後しか活躍しない車も出てきました。

金町営業所向けに投入された中4枚折戸車であった
この車も1989年式ながらも、関鉄入りは2004年と遅く、
関鉄移籍の段階で車令14年に達しており、
同時期の京成中古車と同様に、あまり手を加えずに使用され、
2008年には早くも廃車となってしまいました。

この時期に移籍してきたP-代京成中古車は移籍当初から
状態の芳しくない車も少なくなく、特にCubicや7Eでは、
外観こそ、塗装が改められて小奇麗に見えていても、
車内の方は、窓柱の根元や窓の下部の腰板に錆が浮く等、
老朽化が著しい車が多かったように感じられます。
座席表皮も1990年式は京成時代に張り替えをしないまま、
関鉄に移籍したために、擦り切れが多く見られました。
そのうち一部はその後、座席表皮が張り替えられますが
この車は最後まで緑色の座席表皮を維持していました。

このように見掛け倒しだったことは否めないP-代京成中古車も
当時まだ多くいた自社発注のP-代車に比べれば、
遥かに状態は良く、体質改善に果たした役割は大きかったと思います。

P-代のCubicの場合は、窓を大きくとった設計が仇となって、
今となっては却って古臭く見えてしまう嫌いはありましたが、
こうして改めて見ると中四枚折戸ということも手伝ってか、
なかなかどうしてスタイリッシュですね。

【諸元】
登録番号:土浦200か・583
年式:1989
型式:P-LV314L
機関:6QA2(11044cc 220ps/2300rpm)
ホイールベース:5.0m

関東鉄道 9301YT


関東鉄道 9301YT/いすゞU-LV324L+富士重工業(7E)

京成中古車です。
金町営業所向けであった中4折戸の車は、
P-LV314Lの場合、富士は13両、アイケーは7両と
関鉄にきた車は富士の比率が高かったのに対し、
U-LV324Lの場合、富士は12両、アイケーは15両と
関鉄にきた車はアイケーの比率が高くなっていますが、
このような富士重車体の中4折戸の車も、
関鉄では割とよく見掛ける存在となっています。
ただし、関鉄への投入時期の関係で、
方向幕の車は、9219MT、G012、G013、P006のみで、
LED行先表示器の車が大半を占めています。

合計40両近く投入された京成中古U-LV324Lの
一角を担う存在であるだけに、
筑波山シャトル用に座席を二人掛けとしたG012、P006、
前後のバンパーが黒色となっている9264TC、9265TC、
ライトベゼルが銀色の9263TR、9283RG、9301TC等、
異端車も少なくなくありません。

この9301YTもそんな異端車の一つで、
2009年の投入直後は土浦営業所に配置されていましたが、
2009年のあみプレミアムアウトレット直通バス開業に併せて、
1824YTと交換でつくば中央営業所へとやって来ました。
その後、ホイールが車体色から銀色へと改められ、
サイドウィンカーのレンズ交換、路肩灯のLED化も実施されて、
個性的な姿へとブラッシュアップされています。
ただし、投入当初、銀色だったライトベゼルは、
土浦営業所時代に既に黒色へと改められています。

また、この車の転出によって土浦営業所では、
U-LV324Lのうち、富士重車体の中4折戸車は、
9264TC、9265TCのみとなってしまい、
バンパーが銀色の車がいないという逆転状態となっていて、
それもまた、注目すべきポイントだと思います。

【諸元】
登録番号:つくば200か・211
年式:1995年式
型式:U-LV324L
機関:6QB2(11781cc 230ps/2200rpm)
ホイールベース:5.0m