関東鉄道 9350MK


関東鉄道 9350MK/三菱KC-MP747K+三菱バス製造(NewAeroStar)

小田急バス中古車です。
小田急時代の社番はF6013であり、
1999年、町田営業所に投入された車です。
2009年の社番再編で99-F6013に改番されています。

小田急では1995年にカラー方向幕と呼ばれている
接続する鉄道路線に応じた色を地色とする方向幕を
導入したものの視認性の悪い色の組み合わせもあり、
短期間で従来の色使いの方向幕に戻されてしまいました。
しかし、このF6013はこのカラー方向幕を装填しており、
特に末期にあっては、注目される存在となっていました。
関鉄への移籍に際してはLED行先表示機に交換され、
後面も関鉄標準の横長サイズの表示機になりましたが、
取付枠は小田急時代のものを流用したように見えます。
また、多摩22ナンバーを付けた最後の車でもありました。

黎明期のノンステップ車らしいグライドスライド扉の中扉に、
黒サッシの逆T字窓の組み合わせは、先行して投入された
9346TR9347TC・9348TC・9349TRと似ていますが、
側面行先表示機がなんともいえない半端な位置にあり、
その点が大きな差異となっています。
この窓配置の関係で、ホイールベースが長く見えますが、
ホイールベース4.8mの短尺車であることも特徴です。

その他、前方にのみ設置された青色のマーカーランプや
バンパーに設置されたコーナリングランプも目立ちます。
加えて、テールランプはメーカー標準の裾部設置ではなく、
腰板上部への設置となっているのも特徴となっており、
裾部は大型の補助ブレーキランプ・補助ウィンカーが並び、
バックランプはバンパーに埋め込まれています。
また、9346TR・9347TC・9348TC・9349TRに準じて
窓回りが黒色に塗られたことも、共通していますが、
中扉に設置されたスロープの黄色塗装は省略されました。

また、メーカーによる車内レイアウトの改善によって
特徴的であった、後向き座席は無くなりました。
更に、関鉄入りに際しては座席表皮の交換が行われ、
小田急時代の緑色のものから、1809TR以降の
関鉄の標準的なものへと変更されていることも目立ちます。
ただし、内張りなどは小田急時代のままとなっており、
やや痛みや褪色が見られるのは、少々残念です。
中扉付近の天井には開扉に連動して点灯する、
「足元にご注意」という行灯もそのまま残置しており、
また、中扉のブザーもチャイムのままとなっている等、
座席表皮以外は、小田急時代の名残を随所に残しています。

【諸元】
登録番号:つくば200か387
年式:1999
型式:KC-MP747K
機関:6D24(11945cc 240ps/2200rpm)
ホイールベース:4.8m

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