月別アーカイブ: 2012年1月

関東鉄道 1688RG

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関東鉄道 1688RG/いすゞU-LV324K+アイケイコーチ(Cubic)

竜ヶ崎営業所へ1994年・1995年に投入された、
1677RG・1678RGと1688RG・1689RG1690RGは、
住宅・都市公団(当時)から補助金を受けて、
竜ヶ崎ニュータウン用として登場した車です。
そのうち、後者は白色を地色に龍をデザインした、
特別な塗装を纏って登場したことが特筆されます。
このようにディベロッパーとのタイアップにより、
特別な塗装を纏うバスは全国各地で散見されますが、
関鉄としてはこれが唯一の存在となっていました。

龍のデザインは勿論、龍ケ崎市の「龍」に因んだもので、
前面腰板中央部には龍のアイコンが入れられる他、
側面には龍の顔と胴体が大胆に描かれていて、
バスファンの間では「龍バス」と呼ばれ親しまれていました。
出入口表記が塗装による表現なのもポイントです。

同様の塗装は、同時期に茨城観光自動車へ、やはり
住宅・都市公団(当時)から補助金を受けて投入された
土浦22か1714(現9151RG)、土浦22か1716(現9152RG)、
土浦22か1716(現9153RG)にも施されています。

「龍バス」の塗装は青色の「青龍」と赤色の「赤龍」の
二種類が用意されたのも、大きな特徴となっており、
うち、青龍は1688RG及び茨観1714・1715の3両、
うち、赤龍は1689RG・1690RG及び茨観1716の3両と、
二事業者併せて3両づつ投入された形となっていました。
従って、この1688RGは関鉄の自社発注車としては
唯一、青龍色を纏っていた車となっていました。

しかし、2009年、遼車の1689RG・1690RGと共に、
1688RGも一般色へと改められてしまいました。
出入口表記も一般的なものへと改められています。

ただし、嬉しいことにこの車は塗装変更によって、
新車同然の綺麗な外装へと生まれ変わったのを機に、
前面のフォグランプの交換をはじめとして、
安全窓・後面窓の下部へのフィルム貼り付け等
随所に手が加えられ、元々のブロンズサッシと相俟って、
ちょっとしたプレミアム感が演出されるようになりました。
竜ヶ崎営業所で注目される1両と言えるでしょう。

【諸元】
登録番号:土浦22あ1710
年式:1995年式
型式:U-LV324K
機関:6QB2(11781cc 230ps/2200rpm)
ホイールベース:4.65m

関東鉄道 9237MK


関東鉄道 9237MK/日野U-HT2MMAA+日野車体(BlueRibbon)

京成中古車で、草野車庫のN592だった車です。
2005年に水海道営業所へと配置されました。

しかし、水海道営業所での活躍は一年ほどで、
2006年に取手競輪場へのシャトルバスの一部が、
つくば中央営業所から水海道営業所に移管された際、
取手競輪場のラッピングが施されていた9231YT
つくば中央営業所から水海道営業所に転入した際、
9237MKはトレードでつくば中央営業所へと転出しました。

ところが、2011年に9231MKが廃車となる際に、
その代替として9237YTが水海道営業所が転入し、
9237MKとして再び水海道営業所での活躍をはじめました。
つくば中央営業所時代は、社番表記の営業所略号が
前面・後面共に消されたままとなっていましたが、
水海道営業所での移籍に際しては、営業所略号が
前面・後面共に復活したのも興味深いところです。

なお、この写真の撮影時は、前輪のホイールに
京成時代の紺色が覗いていたのがご愛嬌でしたが、
現在は前後とも銀色に戻されています。

現在、関鉄では追突事故防止対策の一環としてか、
自社発注車、かつ、ツーステップの中型車を中心に
オージ製HS-701-24Vハイマウントストップ灯の
後面窓内側への追設を各営業所で進めていますが、
つくば中央営業所は、中古車でツーステップの大型車へも
このハイマウントストップ灯の追設を実施しており、
9237MKもつくば中央営業所に在籍していた際に、
ハイマウントストップ灯が追設されています。

このハイマウントストップ灯の追設の対象車両は
営業所間で傾向に多少、違いが生じているようで、
例えば、水戸営業所ではワンステップの中型車でも
一部、ハイマウントストップ灯が追設された車がいます。

オージが常総市内に工場を持つこともあってか
関鉄とは、なかなか付き合いが深いようで、
このハイマウントストップ灯の設置例として、
関鉄の車両の写真が掲載されたこともあります。
関鉄では方向幕やLED行先表示機も、
一貫してオージ製が採用されていますね。

また、この車は、同時期に投入された他の中古車と同様、
次停留所表示機を装備しているのも特徴となっています。
内装は京成時代のまま、あまり手が加えられていませんが、
座席表皮は関鉄移籍時に京急などでも採用されている、
紫色の格子柄のものへと張り替えが実施されています。

【諸元】
登録番号:土浦200か・776
年式:1992
型式:U-HT2MMAA
機関:M10U(9880cc 230ps/2500rpm)
ホイールベース:5.3m

関東鉄道 1930TR


関東鉄道 1930TR/トヨタCBF-TRH223B+トヨタ車体(HIACE COMMUTER)

取手市コミュニティーバス「ことバス」のうち、
東北部ルート用に投入された車です。

「ことバス」のうち、この東北部ルート以外では
フラットフィールドでCNG仕様へ改造を施した、
Aero MIde MEが専用車として用意されましたが、
この東北部ルートは狭隘路が存在することもあり、
HIACE COMMUTERが専用車とされました。

HIACE COMMUTERの投入は関鉄グループでは、
これが初めてのケースとなっていますが、
取手営業所へこの1930TRが投入されて間もなく、
同型車が石岡市デマンドタクシー用として
石岡営業所へG020・G021の2両投入されました。

HIACE COMMUTERは、ワンボックス車のHIACEでは、
全幅1.88m、全長5.38と最大サイズのグレードですが、
勿論、一般的なバスと比べればごく小さい車体です。
それでも、定員15名を確保し、2ナンバーとされており、
乗降口はパワースライドドアとされている他、
補助ステップ付きで、車外灯も装備しています。
また後部には車椅子リフトを装備しています。

トランスミッションは関鉄グループでは少数派である
トルクコンバータ式オートマチックトランスミッションで、
燃料はガソリン仕様が選択されています。

外装は他の「ことバス」専用車と同様に、
住民から聞き取った地域の特徴やイメージ等を、
カリグラフィーにより車体全体に入れた、
専用塗装を纏っており、かなり目立ちます。
ベースカラーは水色とされています。
「関東鉄道」の文字と社番もちゃんと入っています。
ホイールはこの手の車にありがちな銀鉄ちんではなく、
ホイールキャップ付きとなのがスタイリッシュです。

【諸元】
登録番号:土浦200あ・516
年式:2006
型式:CBF-TRH223B
機関:2TR-FE(2693cc 151ps/4800rpm)
ホイールベース:3.11m