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関東鉄道 9541TC


関東鉄道 9541TC/三菱PJ-MP37JK+三菱ふそうバス製造(Aero Star)

小田急バス中古車で、小田急時代の社番はD6037です。
2005年に吉祥寺営業所及び狛江営業所に投入された、
三菱大型車のD6036~D6038、A6039~A6040、及び、
D6041~D6042の7両は同年式のA6034~A6035に続き
平成16年排出ガス規制適合の本型式となっていますが
国土交通省認定ノンステップバス標準仕様を採用し、
それを示す青色のステッカーが貼られたのが特徴です。

2006年の灯火器保安基準の改正前に製造されたため、
フォグランプが角型で、側面裾部の反射板がない等、
2006年式のD6043以降とは、仕様が少し異なります。
2009年には、社番体系の変更により05-D6037に改番、
2022年に廃車となった後、関鉄へと移籍を果たして
2023年、9541TCとして土浦営業所へ投入されました。
関鉄としては9350MK・9356TC以来、11年振りとなる
小田急中古車でありよく目立つ存在となっています。

外観では、上述のように灯火器保安基準改正前のため、
フォグランプが角型で、側面裾部の反射板がない他に、
後面上方にはブレーキランプとウィンカーがあります。
前バンパーの両端にあるコーナリングランプも特徴で、
また側面窓は小田急時代そのままの銀サッシながらも
側面窓周辺は黒色とされて、違和感ある仕上がりです。
特に右側最後方の側面窓は窓の天地方向が小さいため
その下の黒色に塗装された箇所がよく目立っています。

車内は内張りが明灰色、床は濃灰色で平滑な床材張り、
座席配置は左側前半が前向き1人掛1列・横向き1+2人掛、
中扉を挟んで、後半が前向き2人掛3列となっています。
右側は前向き1人掛5列・前向き2人掛3列とされました。
座席表皮は、小田急グループマテリアルズ仕様であり
優先席が臙脂色、その他は紺色の柄物となっています。

近年、京成以外からの中古車が再び数を増やしており、
マニアとしては再び目が離せない状況となっています。

【諸元】
登録番号:土浦200か1833
年式:2005
型式:PJ-MP37JK
機関:6M70(T6) (12882cc 250PS/2200rpm)
ホイールベース:4.8m

関東鉄道 2250TK


関東鉄道 2250TK/いすゞ2KG-LR290J4+J-BUS(ERGAmio)

つくば市コミュニティバス「つくバス」の専用車で、
2023年につくば北営業所へ投入されています。

エルガミオは2022年12月にマイナーチェンジを行い、
それと同時に型式の末尾がJ5に変更されていますが、
2023年11月に運用開始した当車は製造時期の関係か
マイナーチェンジ前の末尾J4のモデルとされました。
トランスミッションは、2019年6月のJ4発売当初は
従来と同様にAMT(機械式AT)のみの設定でしたが
2020年6月にトルクコンバーター式ATが追加されて
その後登場のJ5は、機械式AT仕様は廃止されました。
しかし当車は引き続きAMT仕様が選択されています。

つくバス専用車は2021年式2238TK~2233YT以来で
内外とも基本的な仕様はこれらを踏襲していますが
漫画『弱虫ペダル』のキャラクターがデザインされた
ラッピングを纏っていることが特徴となっています。
『弱虫ペダル』の作者である渡辺航が監督を務める
「弱虫ペダルサイクリングチーム」とつくば市が
2021年7月に連携協定を結んだことで実現したもので
このラッピングは自転車安全利用促進を狙いとして、
従来のデザインをベースに『弱虫ペダル』に登場する、
高校のイメージカラー、緑・黄・黒・赤・青の帯を
マイヨ・アルカンシェルをモチーフに配しており、
『弱虫ペダル』の主人公、小野田坂道のイラストと
3つの自転車安全利用メッセージが配したものです。
前面には自転車積載ラックが取り付けられています。

2023年11月5日につくば市内で開催されたイベント
PEDAL DAY GO Mt.TSUKUBAで当車はお披露目され、
同日より、つくバスの北部シャトルで運用を開始し
マニア以外からも注目を浴びる存在となっています。

車内は内張りは灰色、床は濃灰色木目調の床材張り、
座席はメーカー標準の樹脂製シートバックとされて
座席表皮は優先席が青色地に紺色のハートマークと
黄色の優先席ピクトグラム入りの柄物とされており、
また一般席が青色地に紺色のハートマーク入りです。

座席配置はメーカー設定のラッシュ型を基本として
前輪タイヤハウス上の座席を省略したものとされて
左側前半は前向き1人掛2列、中扉を挟んで後半は
前向き1人掛2列・前向き2人掛1列とされています。
右側は前向き1人掛6列・前向き2人掛1列とされて
このうち右側の3・4列目は折畳座席とされています。
握り棒は橙色、降車釦はレシップ製KSP-520とされ
名札挿しが行先表示機の裏側に設置されています。

つくバスは2024年4月1日から減便が実施されますが、
道の駅常総ややすらぎの里しもつまへ延伸も図られ
更に利用者が定着・増加することを願うばかりです。

【諸元】
登録番号:つくば200か1145
年式:2021
型式:2KG-LR290J3
機関:4HK1-TCS(5193cc 210PS/2400rpm)
ホイールベース:4.4m

関鉄パープルバス P6040


関鉄パープルバス P6040/いすゞ2KG-LR290J5+J-BUS(ERGAMio)

桜川市コミュニティバス「ヤマザクラGO」専用車で
2023年に下妻本社営業所へと投入されています。

エルガミオは2022年12月にマイナーチェンジを行い、
それと同時に型式の末尾がJ5に変更されていますが、
この車は関鉄初のマイナーチェンジ後のモデルです。
前モデルのJ4は、2019年6月に販売開始された当初、
トランスミッションはAMTのみとされていましたが、
2020年6月にトルクコンバーター式ATが追加されて、
これ以降はAMT仕様とAT仕様が併売されていました。
しかしマイナーチェンジに伴いAMT仕様は廃止され
アリソン製トルクコンバーター式AT仕様のみとなり
AT仕様設定後もAMT仕様を選択してきた関鉄では、
AT仕様のエルガミオも、この車が初導入となります。

外装は「ヤマザクラGO」専用車であるP6033と同じく
全体が薄桃色を地色として、桜の花が散りばめられ、
雛人形や筑波山、雨引観音など名所名物が描かれた
可愛らしい専用の外装が、遠目にも目立つ存在です。
リアには桜川市のゆるキャラ「いしおさん」と共に
真壁高校のゆるキャラ「まかぴょん」も描かれます。

行先表示機は、オージ製の白色単色LED行先表示機の
DWL-91A-1470F・DWL-91BX-740・DWL-91FC-1240F
となったこともこの車の大きな特徴となっています。
関鉄では2194MT以降、レシップ製のLED行先表示機、
DFE-C11CW・DFE-C22CW・DFE-C33CWが採用されて
一部フルカラーを活かした表示も使われていますが、
この車がレシップ製ではなくオージ製となったのは
従来の専用車等とデータの互換性を保つにあたって、
レシップ製以前に関鉄標準だったオージ製橙色LED、
DL-91D-1470F・DL-91BX-740F・DL-91C-1240Fが
販売終了となったことを受けた対応たと思われます。
加えて側面行先表示機が2040MT~2043YTと同様に
戸袋窓の下方に寄せて設置されたのも目立ちますが、
これらは、神栖市コミュニティバス専用車として
2022年に投入された、2246ITと共通する仕様です。

車内は灰色、床は濃灰色の木目調の平滑な床材張り
座席配置は、メーカー設定の郊外Ⅱ型とされたため
左側前半が前向き1人掛2列、後半が前向き2人掛3列、
右側が前向き1人掛1列・前向き2人掛7列とされて、
右側前輪タイヤハウス上に座席が設けられている他、
4・5列目は2人掛ながらも折畳座席となっています。
座席表皮は優先席が青色地に紺色のハートマークと
優先席を示す黄色のピクトグラムが配されたもの、
他は青色地に紺色のハートマークが配されたもので、
降車釦はレシップ製KSP-520で、握り棒は橙色です。

更に従来のクラリオン製音声合成放送装置に変わり
レシップ製運行支援システムLIVUが搭載されました。
このLIVUは運転席右側に設置された縦長のモニタに
出発時刻やナビゲーション等を表示する機能を持ち、
また自動歩進の機能もあり早発や経路間違いを防ぎ
停留所送り操作忘れによる運賃の誤収受も防ぎます。
またバスロケーションシステムにも対応しています。
LCD表示機もレシップ製OBC-VISION “S”が採用され
表示内容も従来のクラリオン製から変更されました。
関鉄ではクラリオン製音声合成放送装置CA-6000の
運行支援システムLIVUへの換装が進められています。

「ヤマザクラGO」は現在、専用車が3両の体制ですが、
当車の投入でP6002が廃車となり代替が進みました。

【諸元】
登録番号:つくば200か1173
年式:2023
型式:2KG-LR290J5
機関:4HK1-TCS(5193cc 210PS/2400rpm)
ホイールベース:4.4m